藍沢先生が体調不良5(リクエストOK)

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名取side


藍沢先生と一緒に処置に入ることになってうわーまた怒られる…と思ってたけど今日の藍沢先生は何も言わない。


放任主義ってわけでもなさそうだけどほとんど言葉を発さない。


大動脈の遮断をするとき藍沢先生の隣でかなり近い距離で一緒に処置をしているとさっきまでは気づかなかったけどマスク越しに藍沢先生の呼吸が聞こえた。


本人は気づいていないのか口呼吸で呼吸のスピードもかなり速かった。

気になって藍沢先生の方をちらっと見るとマスクをつけてるからよく見えないけど顔色が悪い気がする。


そんなことを考えてると


緋山「白石！」


灰谷「白石先生…！」



緋山先生、灰谷の焦った声が聞こえて何事かと思うと白石先生がしゃがみこんでいた。



二人の声を聴いて何かあったと感じたのか処置が終わったらしい新海先生と雪村先生、橘先生も白石先生の方に近づいて行った。



横峯「終わったぁ」


無事に縫合を終えて俺たちを最後に３人の患者さんの処置を終えた。


横峯は白石先生たちの方が気になったらしくて何人かが囲んでいる輪に混ざって行ったため俺と藍沢先生も横峯に続いて白石先生の輪に近づいた。



緋山「雪村体温計ある？」


雪村「はい」


そう言って雪村さんが緋山先生に体温計を差し出す。


しばらくして体温計を見つめた緋山先生が「38.3度」と呟いた。


緋山「灰谷、病室空いてたら確保して連絡して」


灰谷「わかりました」


橘「俺は今、処置が終わった患者を運ぶ」


緋山「わかりました、横峯も橘先生について」


横峯「わかりました」


灰谷、横峯、橘先生はやることが決まって足早に初療室を出て行った。


新海「よろしければ白石先生を移動させましょうか？」


そういったのは新海先生。


緋山「はい、お願いします。藍沢、名取も新海先生と一緒にお願い」


雪村「じゃあ私は点滴とか冷えピタとか取りに行きましょうか？」


緋山「そうね、薬も処方したいから私も一緒にいく」


それぞれにやることができるとみんなが動き出して俺も白石先生を運ぶために初療室の外にあった車いすを用意した。

__________

藍沢side


白石が倒れた、それはわかってるけどいまの俺にはそれがプレッシャー、重荷であり苦痛だった。


白石が倒れた今、俺の体調不良は余計に言い出しにくいものとなってしまってもう我慢するしかなかった。


揺れる視界にとらえたのは白石がしゃがみこんでる姿。


何かしないと……

わかってるはずなのに体が言うことを聞かない。

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