4 ページ12
緋山side
たまたま廊下で冴島とすれ違って一緒に医局に戻ると藍沢が机に突っ伏して寝ていた。
藍沢が寝てるなんて珍しい……と思いつつ最近は忙しかったし、なんやかんやで藍沢が脳外と掛け持って一番忙しいだろうからそっとしとくことにした。
しばらくすると藍沢が突っ伏していた顔を上げた。
藍沢「………」
藍沢がゆっくりと顔を上げて時計を確認する。今は夜の3時。
緋山「あっ起きた?あんたがそんなとこで寝るなんて珍しいわね」
冴島「顔色悪いですよ」
冴島が指摘する通り藍沢の顔はかなりひどかった。
疲れ切っているのが目に見えて隈も酷くて今更だけど心なしか少し前より痩せた?気がする。
緋山「そうよ。少し休んで来たら?だいぶ違うわよ」
冴島「今日も藍沢先生は日勤でシフトに入ってますし」
藍沢「いい、やることがあるんだ」
そういうものの藍沢の顔は青白くていつも無表情だけど今日は一段と表情が乏しい。
緋山「あのねぇ…ほんっとに顔色やばいから。熱あるんじゃないの?」
あたしがそういうと冴島が体温計を取り出してきて藍沢は相手が冴島じゃかなわないと悟ったのか、きついのか、じっとしていた。
ピピピピピッピピピピピッ
という体温計の音が鳴って冴島に「何度?」と聞くと冴島は一拍おいて「37.6度です」と呟いた。
緋山「確か藍沢の平熱って……35度代じゃなかった?」
冴島「はい」
緋山「十分発熱してるじゃないの」
冴島「藍沢先生、少し休んできたらいかがですか?」
藍沢「大丈夫だ…もし俺がシフトから外れれば今の救命は完全に機能しなくなる」
そう言って頑なに休むことを拒む藍沢。
本当は今すぐ引っ張って仮眠室に押し込みたいところだけど藍沢の言ってることにも一理ある。
今の状態で藍沢が抜ければ確かに救命は機能しない。
冴島もそれがわかってるため普段ならおそらく無理やりにでも藍沢を引っ張って仮眠室に押し込むだろうが今日はそれをしない。
藍沢「脳外に書類届けに行ってくる」
私たちが頭を悩ませてる間に藍沢は書類を書き上げたらしく脳外に行ってくると立ち上がったがそれはかなわず立ち上がってすぐにその場に座り込んだ。
緋山「藍沢!?」
一瞬の事で頭がついてこない中私も冴島も椅子から立ち上がって藍沢に近づく。
藍沢は目柱を押えて「少し立ちくらみがしただけだ」っていってそのまま医局から出て行った。
264人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミッキー(プロフ) - 楽しく読ませてもらいました!!リクエストなのですが、藍沢先生が酸欠と頭痛で倒れて入院中無理して事務作業とかもやってたら重度の貧血で階段から落ちてしまい藤川先生や緋山先生が処置するみたいなのを読んでみたいです、息苦しいの多めがいいです!お願いします! (2020年8月2日 21時) (レス) id: 43ae38a228 (このIDを非表示/違反報告)
まい - リクエストいいですか?藍沢先生がいちょうえんになる話ガ見たいです!できたらでいいのでお願いします。 (2019年12月15日 10時) (レス) id: cf2a24b3bd (このIDを非表示/違反報告)
明日香 - きよさん» 貴重なリクエストありがとうございます!拒食症ですね。リクエストが溜まっているため遅くなってしまうかもしれませんがご理解いただけると幸いです。よろしくお願いします! (2019年4月4日 8時) (レス) id: a6dbc40d34 (このIDを非表示/違反報告)
きよ - あっ!プラスで不眠症も入れてください。すみません、付け加えちゃって、、 (2019年4月3日 23時) (レス) id: d52f446e85 (このIDを非表示/違反報告)
きよ - リクエスト良いですか?藍沢先生が拒食症になる話をみたいです。きっかけは、おまかせします。看病っていうか藍沢先生の拒食症を治すために協力するのは、同期の3人と冴島さんでお願いします。 (2019年4月3日 23時) (レス) id: d52f446e85 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ