53話 ページ4
類「今は僕のことよりみなとくんの事について調べなければね。」
司「あ、あぁ。…とは言ってもこの3日間やれるだけのことしたつもりなんだがな…」
そう司くんと話している時だった。
ドサッ
何かが落ちた音。
急いでそちらへと振り返ればそこには一人の女性がこちらを見たまま佇んでいた。
否、こちら…と言うより司くんを見て驚いたような表情をしていた。
司「大丈夫ですか?」
そう言って荷物を拾おうと向かう司くんの方に手を置き強引に引き止める。
司「?どうしたんだ類、荷物を拾わなけれb類「よく見てみるんだ司くん。様子がおかしい。」?」
僕の言葉に司くんが彼女へと目を向けた瞬間、目の前にいた彼女は司くんへと近付き腕を掴む。
類「司くんッ!!」
?「なんで…なんでみなとがいるの…!?」
類/司「…え?」
司くんと顔を見合わせる。
?「みなと…ごめん、御免なさい…ッ私の、私のせいで…ッ!!!」
そう司くんに対して縋るように膝をつき泣き出す彼女
それに対して通りすがる人々は何事かと言うような目で見てくる。
類「落ち着いてください。彼はみなとくんではありません。」
?「え、?」
落ち着いてきたのか涙を拭い司くんの顔を見上げる。
司「天馬司です。その…」
いつものような自己紹介をしない辺りから自身も驚きで余裕がないのだろう。
類「実は僕たちみなとくんを探してるんです。お話を伺っても大丈夫ですか?」
-家-
?「まずはごめんなさい。取り乱してしまって…」
そう申し訳なさそうな顔をして僕たちの前に飲み物を置いていく。
?「私はあなた達が探してる湊人の姉です。」
その言葉に僕たちは反応する。
が、悲しそうに彼女は微笑む
姉「本当に、湊人に似てるね。司くん。それに君も…Aくんとよく似てる。ていうより本人みたい。顔つきは違うけど…」
類「神代類と申します。Aとは双子なんです。」
そう口にすれば納得したような顔をする。
司「みなとさんの姉という事は彼が今どこにいるのかはご存知ですか?」
類「訳あって僕たちどうしてもみなとくんに会わないといけないんです。」
なんて言えばより彼女は椅子から立ち上がりついてきてと口にする
司くんと目が合えばやったなという表情をしていた。
彼女の後ろをついて行くと一つの仏壇の前で止まる
腰を下ろし仏壇の扉を開くとそこには司くんとよく似た彼、湊人という少年の写真が立てかけてあった。
姉「…湊人は3年前に亡くなっているの」
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ハデス - 奏斗との歪んだ共依存が露呈というよりは垣間見える感じでとてもリアルでとても面白かったです。完結おめでとうございます!!神作です!! (7月12日 13時) (レス) @page22 id: b5ef1167b7 (このIDを非表示/違反報告)
霜月(プロフ) - 完結おめでとうございます!お疲れ様でした。最後のバットエンドで類くんだけでなく司くんまでもがラブドールの主人公を本物と錯覚?してしまい抱きしめるところはゾクッときてしまいました。とても楽しく読ませていただき、とても夢中になる作品でした。 (2023年4月11日 0時) (レス) @page23 id: 62d4ca850a (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - 完結おめでとうございます…とても最高でした…それにハッピーエンドからノーマルエンドバッドエンドまで見せていただけて本当に嬉しいです…次作や続きがありましたら幸いです… (2023年4月10日 1時) (レス) @page23 id: ff2512c7cb (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - うわぁもう最高でした…ありがとうございました… (2023年4月9日 7時) (レス) @page23 id: cdedb7c8a1 (このIDを非表示/違反報告)
甲殻類アレルギー - mさん» そう言って頂きありがとうございます!もうすぐで終わりを迎えますのでそれまで何卒よろしくお願いします!! (2023年3月31日 17時) (レス) id: df7a45bd54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:甲殻類アレルギー | 作成日時:2022年12月26日 18時