52話 ページ3
〜神代 類side〜
司「今日で３日目…手がかりを見つけるのは難しいと思っていたがここまで難しいとは……」
近くのベンチに腰をかけペットボトルのお茶を飲む司くん
隣に立つ自動販売機で司くんと同じものを買えば落ちてきたペットボトルを手に取る
類「時間がかかるものとは思っていたがこれほどまでとは思わなかったよ。…もう少しペースを上げて行かなければならないね」
司「連休とはいえ残り数日で学校が再開するからな」
類「確かにそれもあるけれど単純な話Aが何をするか分からないんだ。家にも帰ってきていないみたいだしね」
なんて口にすればペットボトルを口につけ飲む。
司「！！それは大丈夫なのか！？」
慌てた様子で立ち上がり僕に詰め寄る司くんに落ち着いてと言うように肩に手を置く。
類「母さんにもちゃんと言って家を開けてるみたいだし祖父母の家にいるって事も連絡が来て確認済みだから大丈夫だよ。」
司「そうか…なら安心だ…。…ん？なら何故そんなに心配しているんだ？今どこにいるのかもわかっているんだろ？」
類「Aはぶっきらぼうな人だとよく思われてしまうせいで無気力、行動力がないと思われがちなんだ。でも本当は誰よりも行動力があるせいで猫を助けるためだけに2階のベランダから近くの木に飛び移ろうとしたんだよ。」
司「その話は冬弥から聞いたぞ。その後類がキャッチしたんだってな。」
あぁ、と肯定して見せれば本題について話す。
類「そんな行動力が凄いAだからこそ、消えたいだなんて思ってしまえばすぐ行動に移すだろうね。」
そう口に出せば司くんは目を見開き持っていたペットボトルを落とす。
類「ほら司くん、ペットボトルが落ちてしまったよ。…さて、休憩もそろそろ終わりにしようか」
なんていつも通りの僕に対し司くんは口を開く。
司「なんで類はそんなにも…落ち着いていられるんだ…っ」
そう拳を握り怒りか、悲しみか、そんな感情からか小さく震える司くんに笑って見せる。
類「そう…見えてるならありがたいよ」
その時の類の表情は今にも不安で押しつぶされそうな、そんな悲しみの表情だった。
ああ俺は、類に酷い事を言ってしまったみたいだ。
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ハデス - 奏斗との歪んだ共依存が露呈というよりは垣間見える感じでとてもリアルでとても面白かったです。完結おめでとうございます！！神作です！！ (7月12日 13時) (
レス) @page22 id: b5ef1167b7 (このIDを非表示/違反報告)
霜月(プロフ) - 完結おめでとうございます！お疲れ様でした。最後のバットエンドで類くんだけでなく司くんまでもがラブドールの主人公を本物と錯覚？してしまい抱きしめるところはゾクッときてしまいました。とても楽しく読ませていただき、とても夢中になる作品でした。 (2023年4月11日 0時) (レス) @page23 id: 62d4ca850a (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - 完結おめでとうございます…とても最高でした…それにハッピーエンドからノーマルエンドバッドエンドまで見せていただけて本当に嬉しいです…次作や続きがありましたら幸いです… (2023年4月10日 1時) (レス) @page23 id: ff2512c7cb (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - うわぁもう最高でした…ありがとうございました… (2023年4月9日 7時) (レス) @page23 id: cdedb7c8a1 (このIDを非表示/違反報告)
甲殻類アレルギー - mさん» そう言って頂きありがとうございます！もうすぐで終わりを迎えますのでそれまで何卒よろしくお願いします！！ (2023年3月31日 17時) (レス) id: df7a45bd54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甲殻類アレルギー | 作成日時：2022年12月26日 18時
