私がマスクを外す時【ハイキュー】【佐久早聖臣】

＃１０ ページ10

※Aside



──放課後、私は今1人で教室に残っている。



今日の風景画は私の席から見た教室の風景かな



朝の眩しい日差しが当たっている教室。


夕焼けでオレンジ色に染まった教室。


夜の静けさを感じられる教室。



どれをテーマにして教室を描こうか、少しだけ迷ってしまう。



島田「おー、A教室で何してんだ？」



島田先生が後ろの扉から入ってくる。



A『教室の風景でも描こうと思って、無難すぎますかね、』



私はスケッチブックと睨めっこしながらそういう。



島田「別になんでもええんでねぇの？俺はお前が描く絵全部好きだしな、俺の事描いてくれても良いんだぜー？」


島田先生はカッカッカッと変な笑い方をする。




A『そうですね、先生をモデルで描くの賛成です。部室顔出してあげるんで行きますよ。』



机に置いてある道具を全部カバンにしまって島田先生の手を引く。




新入部員の顔も見たいものだから多少なりとも急いでしまう。



島田「あ、A？また体育祭に向けての部活動ポスター作るから、明日どこの部活描くか伝えるわ、」



A『美術部はどうするんですか？』




島田「俺が描いてやるよ」



A『先生の描く絵大好きなので嬉しいです。』



島田「その目ガチじゃん」




島田先生はまたカッカッカッと笑い出す。


無精髭だけ剃ってしまえば顔は整っているのだからモテるのになぁ、この先生。


性格もそこまで悪くないと思うけど。



そう考えながら部室───美術室に足を踏み入れる。

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