＊わらべ唄 ページ22
私達は、ひたすら屯所まで歩いていた。私は沖田総悟の背後を歩き、どうにかしてあの箱状の機械を奪えないかと思案に暮れていた。
相変わらず彼は鼻歌を歌い、悦に浸っている。よほど楽しいのだろう。
しばらく、その歌に耳を傾けていたのだが、私はあることに気がついた。
沖田隊長が歌っているのは、この辺りに伝わっていたわらべ唄だったのだ。しかも、もうほとんど聞くことのできない二番、____長調から短調に切り替わる部分で、私も幼いころ、母と歌っていた記憶しかない。最近では他の人が歌っているところは、歳を取った人以外では、見たことも聞いたこともない。幻の続き、といっても過言ではないかもしれない。まあ純粋に、転調なんて、子どもには不向きだろう。
ではなぜ知ってるのか。彼は局長らと同じく、武州出身なのに。
なぜ、歌には興味がないであろう沖田隊長が知っているのか。
理由が分からないので、モヤモヤして仕方がなくなってきた。というか、それ以前に、私が必死に考えたところで他人のことが分かるはずがない。だから、単刀直入に訊ねてみることにした。
「何でって、そりゃ……」
私が問うと、彼は立ち止まって言葉をきり、ゆっくり振り向いた。
「Aが歌ってたからでィ」
「……は？」
キョトンと目を見開く。私が歌っていた？ いや確かに歌う時はあるが、他人が近くにいる時は歌わない。恥ずかしいし。
「気づいてねェの？ 結構鼻歌歌ってるけど」
「……それは、私だって歌うこともありますよ、鼻歌くらい」
しかし、基本は仕事場でのみだ。人前で歌うなんてことはしない。
仕事中は必要がない限り、誰も部屋に入れないようにしている。先程言ったように、人が周りにいる時には歌っていない。
ますます分からない。
「休憩時間とかに、部屋の前でずっと聴いてるからでィ」
「は？」
……私が休憩時間に歌っているのを、部屋の前で聞いている？
気持ち悪い。
「時々、他の
「え？」
ストーカーかよ。警察だよな。この人達は。
背筋が凍った。いつか訴えてやろうと誓った。
「もう最悪……」
私はまた足を進める。彼もまた、前を向いて歩きはじめた。
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白桃餅子 - マリーナさん» こちらこそ初めまして！ ですよね、沖田くんかっこかわいいですよね！ ゆ、夢主と一緒ですって！？ おめでとうございます！！（？）いいなあ……一緒だなんて……！ あ、返信遅くなって申し訳ありませんでした。 (2018年8月12日 19時) (
レス) id: 7a0c5e56cd (このIDを非表示/違反報告)
マリーナ - はじめまして！沖田くんがかっこいいし、かわいい！しかも夢主ちゃんと誕生日、血液型が一緒！ (2018年7月15日 14時) (レス) id: 05439fd47e (このIDを非表示/違反報告)
白桃餅子 - Sakurairoさん» 面白いと言っていただけて嬉しいです！ 確かに沖田くん可愛いですよね。書きながら悶えてます(笑)応援もありがとうございます！ テスト頑張ってきます……！ (2018年5月6日 14時) (レス) id: 7a0c5e56cd (このIDを非表示/違反報告)
Sakurairo(プロフ) - 面白いです！！沖田君の１つ１つの行動が可愛くて！ 更新待ってます！テスト勉強頑張ってくださいね！！ (2018年5月5日 17時) (レス) id: 5935e5da26 (このIDを非表示/違反報告)
白桃餅子 - 林檎はいつまでも……さん» いつもありがとう！ ドキドキしてくれたら本望ぜよ。 (2018年5月4日 12時) (レス) id: 7a0c5e56cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白桃餅子 | 作成日時：2018年1月14日 17時
