＊死んでも無理 ページ14
私はこの状況に頭を抱えることしかできなかった。母はこの男をたいそう気に入ってしまっている様子だし、父は相変わらずものすごい剣幕で睨んでいる。
「あああ……」
私はそんな声を出すことしかままならなかった。三人の会話も、私の耳には全く入ってこなかった。そう、右から左に流れるような。
今、何時……？
ふと目線を上げると、父と沖田総悟が、笑顔で握手をしている姿が視界に映った。
どういう風の吹き回しだろうか。なぜさっきまであんなに憤っていた父が、あんなにも満足気でいるのだ。でも私はその顔が何を意味するのか、理解を成し遂げていた。
そう、父は沖田総悟を認めたのだ。何があったかは全くと言っていいほど分からないのだが、ただそれだけはっきりと分かった。
「A」
唐突に父が私を呼ぶ。私はゆっくりと返事をした。
「A、お前は、本当に素晴らしい方を連れてきてくれた」
この方になら、安心してあなたをお嫁にゆかせられるわと、母が付け加えた。
母も父もニコニコしていたが、沖田総悟はあの腹黒い笑みを浮かべていた。
……あの野郎は何をしたんだ。
話をちゃんと聞いていればよかった。今更後悔しても遅いけれど。
「それじゃ、Aちゃん、総悟さん、私達はお先に失礼しますねぇ」
そう言うと、母も父も私をおいて喫茶店から出ていってしまった。
私は数拍おいてから、沖田総悟を睨みつけた。
「何てことするんですか!! 両親に誤解されたじゃないですか」
「……すっげー楽しかった」
沖田総悟はニッタアアと口角を上げて言う。
「はあ!?」
確かに予想はしていた。こんなことをするときは大体が面白半分ということくらい。
今頃、両親は沖田総悟を私の夫に迎えるべく、あれこれ考えはじめているだろう。それに、また改めて家に呼ぶに違いない。
____こんなサディストと
「……よくあの父を納得させましたね」
夫婦とか考えたくなくて、私はさっきから気になっていた質問をした。
「別に。普通に言っただけ____」
「普通じゃないから訊いてるんです」
あの父は、私の見合い相手を選ぶだけで半年かかっていた。その理由は、結婚相手は確実に
「……お前を幸せにしたいって気持ちを伝えただけでィ」
…………。
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白桃餅子 - マリーナさん» こちらこそ初めまして！ ですよね、沖田くんかっこかわいいですよね！ ゆ、夢主と一緒ですって！？ おめでとうございます！！（？）いいなあ……一緒だなんて……！ あ、返信遅くなって申し訳ありませんでした。 (2018年8月12日 19時) (
レス) id: 7a0c5e56cd (このIDを非表示/違反報告)
マリーナ - はじめまして！沖田くんがかっこいいし、かわいい！しかも夢主ちゃんと誕生日、血液型が一緒！ (2018年7月15日 14時) (レス) id: 05439fd47e (このIDを非表示/違反報告)
白桃餅子 - Sakurairoさん» 面白いと言っていただけて嬉しいです！ 確かに沖田くん可愛いですよね。書きながら悶えてます(笑)応援もありがとうございます！ テスト頑張ってきます……！ (2018年5月6日 14時) (レス) id: 7a0c5e56cd (このIDを非表示/違反報告)
Sakurairo(プロフ) - 面白いです！！沖田君の１つ１つの行動が可愛くて！ 更新待ってます！テスト勉強頑張ってくださいね！！ (2018年5月5日 17時) (レス) id: 5935e5da26 (このIDを非表示/違反報告)
白桃餅子 - 林檎はいつまでも……さん» いつもありがとう！ ドキドキしてくれたら本望ぜよ。 (2018年5月4日 12時) (レス) id: 7a0c5e56cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白桃餅子 | 作成日時：2018年1月14日 17時
