異種族の国の中枢神経【実況者】四 (ページ2)

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第145話　吠えていこうかページ2

しかし数名の男達だけはその二人を疑いの目で見ている

どうやら企てているのはﾀｰｹﾞｯﾄと、共に飲んでいるその部下数名だけのようだ

他の数名は酒と女を普通に楽しんでいる

ﾕｳｷ「いかがなさいました？お客様」

。「いや、何でもないよ」

にっこり微笑んでユウキが話題を逸らしにかかるが

しかしどうにも誤魔化しきれない不穏な空気が漂っていく

仕方ない、と言うようにショッピと目を合わせ

瑠璃が渡した酒をカラリと回して、コネシマは口を開く

ｺﾈｼﾏ「変わらへんもんやな、過去って」

ｼｮｯﾋﾟ「そうっすね...でもやっと過去やと割りきって大事なもん見つけたのに、その"過去"が今更やって来るとか....」

ｺﾈｼﾏ「うちに手を出すとか、流石に黙っとれんのよ」

クルリ、椅子をまわしてコネシマは振り返り

冷ややかなその目をこちらを背にする男に向ける

ｺﾈｼﾏ「なぁ？〝将校〟」

沈黙

から、先に動いたのは将校だった

。「」

小さな声で呪文を一つ唱える

次の瞬間"企てていない者"がカクリと眠りに落ちる

しかし何故か呪文のかからないユウキを横目に

少し振り返って、男は微笑む

。「会いたかったぞ〝狂犬〟コネシマ」

ｺﾈｼﾏ「白々しい、なにが会いたかったやクソ野郎」

。「この場にショッピが居ると言うことは、そうか、どういう経緯かは知らんが、知られたか？」

ｼｮｯﾋﾟ「....」

。「ﾊﾊﾊｯそうか...どんな気分だった？羞恥心で死にたくなったか？苦しかったか？」

。「ショッピお前はコネシマを慕っているから俺に殺意を向け、わざわざ私達に接触しに来たのだろう？相変わらず、可愛いじゃないか」

ギリッ、と二人が拳に力を込めると同時に

堪えられなくなったユウキが

テーブル上のフォークを瞬時にとり、男の首目掛けて振る

だがその手は容易に抑え込まれ、ユウキはその勢いのままソファへ押さえ付けられる

　
　