異種族の国の中枢神経【実況者】三 (ページ2)

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第98話　悪夢の花園5　豪傑の空間、花ページ2

ﾄﾝﾄﾝ「はえー、なんで居るんですか？お二人さん」

建物が無くなったおかげで見えたらしく

トントンさんがこちらにゆっくりと歩み寄ってくる

ｸﾞﾙｯﾍﾟﾝ「ﾊﾊﾊｯ助けに来てやったんだゾ、トン氏」

ﾄﾝﾄﾝ「そりゃありがとうございます、とりあえず精神統一してたんやけど、やっぱウザくて斬った所やったからちょうどよかった」

ﾕｳｷ「あはは...でも、トントンさんも無事でよかったです」

微笑んでみせるとぎゅっと背の高い彼に抱き締められる

ﾄﾝﾄﾝ「んで、ここは何処なん？夢の中？」

ｸﾞﾙｯﾍﾟﾝ「意識の中の世界だゾ、でも感覚があるから所謂夢といえるかは微妙だ」

それは俺が説明を、と中々離してくれないトントンさんの腕を振りほどいて言う

ﾕｳｷ「多分ですが、ここは夢魔が造り上げることが出来る個々の過去が投影される空間です
そして囚われている人が映された過去の悪夢を振り払えたら空間は花畑に変わって...」

ﾄﾝﾄﾝ「今これがその状態か」

ﾕｳｷ「はい、それで囚われていた人が花に触れると、手の甲に空間に咲いてる花の模様が浮かぶんです、これが次の人の元へ行ける鍵で...これは完全に憶測ですけど、このシステムは俺を目覚めさせてくれたしんぺいさんのお力かと」

ｸﾞﾙｯﾍﾟﾝ「まぁ確かに、こんな易々と脱出方法があったはずないもんな」

ﾄﾝﾄﾝ「つか神は無事ってことか、現実におるんやな」

コクコクと頷いてみせる

ﾕｳｷ「というか、トントンさんって剣闘士だったんですね」

ﾄﾝﾄﾝ「剣闘士っちゅうか、拐われてからここの奴隷やったんよ、まぁグルさんが助けてくれたけどな」

トントンさんが花に触れると

やはり一輪のアキレアは同じように手の甲の模様となる

ﾄﾝﾄﾝ「さっさとアイツらを助けにいきましょーか」

ｸﾞﾙｯﾍﾟﾝ「あぁ、いっくゾ！」

始めての体験に上機嫌なグルさんを筆頭に

俺たちは次の光へと足を進めた

　
　