胡蝶家長女

３,カナヲ ページ3

お風呂からあがってきた女の子を
見て思わず固まってしまった




その女の子はあまりにも可愛かったから




ｶﾅｴ「どうしたの？姉さん」



『あまりにも可愛いから…』



ｼﾉﾌﾞ「確かにそうだけど…今はそれどころじゃないでしょう」



『そうね、ええと。名前がある方が良いわね。
…カナヲとかどうかしら…』



ｶﾅｴ「良いわね、それにしよう」


『じゃ、カナヲ。こちらにおいで』



そういうと恐る恐る歩いてくるカナヲ



『辛かったでしょ…泣いて良いのよ？』



だけどカナヲは涙を流さない



ｶﾅｴ「カナヲ？泣いて良いのよ」



ｼﾉﾌﾞ「そうよ、誰も責めないから」



それでもカナヲは涙を流さない。


よっぽど辛い過去があったのね。



『それじゃ、ご飯にしましょう。
なほちゃん達が準備してくれていたし…』



立とうとするとカナヲが私に抱きついてくる


もしかしたら…少しだけ心を開いてくれたのかしら…


そう思い、カナヲを抱き締め返してあげる



ｱｵｲ「みなさん、食事の準備が…」



ｶﾅｴ「しー」



ｱｵｲ「…申し訳ありません」



『大丈夫よ、カナヲ。行きましょうか』



そういってカナヲの手を握ってあげる


カナヲの表情が少し和らいだ気がした

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