守備範囲外でも愛してる【文スト】

結婚式 ページ15

控え室、鏡台の前でウエディングドレスを着て座る私。今日はポートマフィアでの公の式。今更ながら手が震えている。

「大丈夫、大丈夫、大丈夫....。」

自分に言い聞かせているとノックの音がして聞きなれた友人の可愛い声がする。

「A、入るわよ！」

「エリスちゃん..。一寸ぎゅっとしていい？」

「仕方ないわね。はい。」

彼女はいつにも増して可愛いドレスを着ている。当然、鴎外さんセレクト。少し安心したけれど、やっぱり震えが止まらなくてハグを強請ると呆れながらも受け入れてくれる。うう、落ち着く。

「大丈夫よ、私とリンタロウが貴女を選んだんだから。心配する必要ないわ。」

「ありがとう、エリスちゃん。...頑張る。」

時間になり、女性構成員が会場の入り口へ導いてくれる。入り口には、白いタキシードを着た鴎外さんがいた。

「とても、素敵です。」

「君もとても綺麗だよ。」

そっと腕を組めば、扉が開く。エリスちゃんの言う通りだ。本当に、彼といれば大丈夫だと思えてしまう。眼前にはたくさんのポートマフィア関係者がいる。幹部、黒蜥蜴の面々、知ってる顔も知らない顔もいる。緊張はする。それでも背筋を伸ばし凛として彼の隣に立つ。

「知っての通り、今日から彼女は私の妻だ。君達にはこれから迷惑もかけるだろう。しかし私はこれからもこの組織の長として、組織に尽くすことを君達に誓おう。」

彼はこの組織の長。神じゃない、部下に誓う。だってそれが彼の望みだから。私はそれを尊重するし、組織の者として嬉しいとも思う。私はそういう鴎外さんが好きだから。大きな拍手がされ、誓いのキスをする。私のお披露目が終われば、お色直し。その後は立食式のパーティーになる。

「よろしくお願いしますね、旦那さん。」

「こちらこそよろしくね、奥さん。」

笑い合いながらぎゅっと手を握る。私はこの人と生きていく。神様でも部下でもない、彼に誓って。





分かんない！でも満足！想像と違ったらごめんなさい！！これからも短編は書くのでよろしくお願いします！結婚後のリクエストも歓迎！！

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