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「お嬢ちゃん、とても綺麗な髪をしているね…10ガリオンで売らないかい？」
「いえ、結構です」
「こんな所で何してるのかね、迷子かい？送っていってあげよう」
薄暗く、まさに”夜の闇”横丁を進んでいく都度、怪しげな人物があれやこれやと私に囁く。
迷路のような場所に、私は不安で泣き出したい気持ちを堪えてとにかく出口を探して歩き回っていた。
「おや、子供が1人…迷える子羊だ。おうちを探してあげよう」
「触らないで！」
「人形の様に美しい娘だ。肌も白く、珍しい髪の色…そしてその身なり、金持ちの子供で間違いねぇ。さっさと捕まえようぜ。これは儲かるぞ」
「そう急ぐな、商品に傷がついたらとんでもない」
突如曲がり角から現れた2人組の男は、私をじりじりと行き止まりの方へと追いやり、手ぐすねを引いている。
どうしてこうも私は不幸体質なのだろうか。どこにいても何をしていても、こうして最悪なクジを自ら引き当ててしまう。
見たところ人さらいのようだ、先程からしきりに商品と呼ばれているので見当はついた。
「私を攫ってみなさい、タダじゃ済まないわよ。だって私にはお父様が……」
「___お前は嘘をついている。目を見ればわかるぞ、こんな所に子供を放っておく親がどこにいるものか。それとも今ここで助けを呼んでみるか？パパ、助けてーって」
ハッタリはすぐにバレてしまった。我ながら情けないが、嘘をつくことすらも下手らしい。
確かにひとりきりだし、こんな所で叫んだところで誰が来る訳でもない。背中がトン、と壁にぶつかった。
「さてと、大人しくガリオンに変わって貰おうじゃねぇか」
「連れてけ。丁重に扱えよ」
腰のポケットの杖を右手で確かに掴む。これは絶体絶命の危機であり、だから今魔法を使ったとしても正当防衛にあたる。証人はいないが、ここで大人しく攫われるつもりは毛頭ない。
人さらいの片割れが縄を片手に、間抜け面で近寄ってくる。
あと1メートル、という距離で私は杖を抜き、咄嗟に思いついた呪文を唱えた。
_______ペトリフィカス トタルス 石になれ！
笑顔を顔に貼り付けたまま、人さらいは石のように固まって地面に倒れた。
もう1人はそれを見て、私に杖を向けた。
しまった、間に合わない……
赤い閃光が視界に溢れた時、私はただ身を硬くしてそれを待ち受けるしか無かった。
「おや、どうやら人助けをしてしまったようだ」
目を開けると、長髪のブロンドがふわりと風に靡いた。
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まな(プロフ) - とても面白くて続きが気になります！更新気長に待ってます！ (6月29日 21時) (
レス) @page28 id: 0028381799 (このIDを非表示/違反報告)
平凡な人(プロフ) - まるさん» フレンド申請を私のほうでやらせていただきますね!すると通知が来ると思うので、そこをポチッとなです☆ (2022年4月17日 22時) (レス) id: 6ae6cf354a (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 平凡な人さん» こんばんは、コメントありがとうございます！本当にドラコは可愛いですね…。フレンドのお話是非お受けしたいのですが、疎くて方法がわからないです。教えてください🙏 (2022年4月17日 22時) (レス) id: 91e2d78cc8 (このIDを非表示/違反報告)
平凡な人(プロフ) - いつも楽しく拝見させていただいております!ドラコ可愛いですよね!!フレンドなりませんk(((( (2022年4月16日 22時) (レス) @page13 id: 6ae6cf354a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まる | 作成日時：2022年4月6日 20時
