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何も言われず、着いたのは学校から
一番近いカフェだった。


ド田舎の街には似合わないかなりオシャレな
カフェで、わざわざ県外から立ち寄る人も
少なくないようなお店。


もちろん、中には私達と同じ制服を着た
客も多くいる。

しかしどの子もキラキラしていて、
いくら総悟といるからと言って……いや、

彼と2人きりだからこそ、余計に自分が
くすんで見えた。



そのせいで居ずらくて、なかなか勉強に
身が入らなくて……

ましてや総悟との会話も弾まない。


気分的に落ち込んで、何だか集中出来ない。


たしか今日の星座占いは12位。

今まで占いなんて信じた事は無かったけれど、
これからは信じようかな……。



「手、止まってるけど」


『へっ……あ、ちょっとわかんなくて』



本当は問題すらまともに読んでいない。


「ちょっと見せてみろィ」


握っていたシャーペンに力を込めると、
スッと手元からノートが消えた。

唖然としていると、総悟はまた私の方に
ノートを見せるように置いた。



「この問題はこの公式を使えばわかる、
こっちは教科書にはややこしく書かれてるけど
この公式を使った方が早ぇ」

『あ、ありがとう……』



何度もノートの上を行き来するシャーペンを
目で追いかけていれば、気の抜けた返事しか
出来なかった。


それでも総悟はフッと微笑んで、また
自分の勉強に戻った。



『そ、総悟は頭良いんだね』

「普通でさァ」

『私は頭悪いからなぁ……ま、また今度も
教えてよ!』



彼は驚いたように顔を上げた。


やばい、私調子のって……言い過ぎた。



これじゃあまるで、必ずまた会う約束を
強制的にしているようなものだ。



無かったことにしたくて、「今の忘れて」と
言おうと無理矢理笑顔を作ろうとすると、



「いいぜィ、但しスパルタだからな」


覚悟しとけ。



と悪戯に微笑む彼が目の前にいた。



ドクン、と胸の中が大きく鳴った。




毎日彼を好きになる。

どんな些細な行動だって、彼がとれば
キラキラ輝いて見えた。


気がついたら、いつの間にか総悟の事ばかり
考えていた。



恋なんて、知らなかったから、

戸惑うことばかりで、



どんな愛し方をすれば、総悟が振り向いてくれるのかな。



私が知りたいのは数学の方程式の解き方じゃない。



総悟、貴方の心の内なんだよ。



気づいてよ、馬鹿……

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ももりんご(プロフ) - ゆうかさん» ありがとうございます!!!泣 頑張ります!!! (2017年8月21日 21時) (レス) id: 694f30da04 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうか(プロフ) - ももりんごさん» ありがとうございます、楽しみに待っています!ももりんごさんのペースで更新頑張ってください(*^_^*) (2017年8月20日 3時) (レス) id: 0936a2ea26 (このIDを非表示/違反報告)
ももりんご(プロフ) - ゆうかさん» ゆうかさんありがとうございます!リクエストにお応えして、私がメモしていたものですが総悟sideも日を改めてupする予定です!是非ご閲覧ください!^^* (2017年8月19日 23時) (レス) id: 694f30da04 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうか(プロフ) - 沖田さんside見たいです! (2017年8月18日 2時) (レス) id: 0936a2ea26 (このIDを非表示/違反報告)
ももりんご(プロフ) - くくりさん» みたいですね! 怖いですよね……((´д`)) (2017年8月12日 11時) (レス) id: 694f30da04 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ももりんご | 作成日時:2017年7月27日 0時

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