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あれから事が進むのは早かった。


「西園A……か」


名前も、入学する高校もすべて調べあげた。
そうして当たり前のように、俺も
その高校に入学した。



最悪な事に、クラスは離れていた。
しかし西園Aがよく図書室に行くという
情報を手に入れた俺は、考える間もなく
足を動かしていたのだ。



図書室に行って、寝た振りして。
誰よりも一番近くで、西園Aの存在を
独占していた。



何日もそんな日々が続いた。



「おい、サド」



日課のように行くその途中で、邪魔が入る。






「なんでィクソチャイナ。オメーもここにいたのな」

「それはこっちのセリフネ。なんでお前が
ここにいるアル」


ちびの癖して威勢だけはいいコイツは、
中学の時の同級生だ。

チャイナは下から俺をギラリと睨み
つけながら再び口を開く。



「相変わらずキャーキャー言われてるアルなぁ
お前。今度は早めに女作った方がいいアルヨ」

「関係ねぇだろィオメーには」



俺は仁王立ちするチャイナの横を通り過ぎようと
したが、それさえも止められた。

何だか今日はよく喋る日らしい。



「もうめぼしい女見つけたか。
……図書室の子じゃないアルか?」



俺がピクリとも反応しないでいると、
チャイナはニンマリと口角を上げた。



「オメー、俺がこの学校にいるの今日知ったんじゃ
なかったのかよ」

「誰がいつそんなこと言ったアル」



……変わらねぇ、こいつは。

腹が立つ。



「図星だったアルな。
毎日毎日背中追って、Aが
気づかなくても私が気づくネ」



チャイナはフンッと鼻を鳴らす。



「私の存在に気づかないほど
Aに夢中ってやつアルか?」


その瞬間、まだ口を開こうとするチャイナの頬を
片手で掴んだ。

そのまま無理矢理引き寄せて、
自分の顔を近づければ、チャイナは
俺の腕を離そうと掴みながら更に
睨みをきかせてくる。



「何が目的か知らねぇが……邪魔するんじゃ
ねぇぜィ?
運が悪けりゃ、」



つま先で立つチャイナの体がだんだんと
震え始めた。


そんなの気にもとめず、俺は黒い笑みを
浮かべる。




「オメーが死ぬことになるぜィ」




少し乱暴に手を離せば、チャイナは
倒れそうになりながら自分の頬を撫でた。




「次俺の目の前に立ってみろ。
……どうなるか、楽しみだな」




無表情で、上から蔑むようにチャイナに
吐き捨て、俺は足早に図書室へ向かった。

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ももりんご(プロフ) - ゆうかさん» ありがとうございます!!!泣 頑張ります!!! (2017年8月21日 21時) (レス) id: 694f30da04 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうか(プロフ) - ももりんごさん» ありがとうございます、楽しみに待っています!ももりんごさんのペースで更新頑張ってください(*^_^*) (2017年8月20日 3時) (レス) id: 0936a2ea26 (このIDを非表示/違反報告)
ももりんご(プロフ) - ゆうかさん» ゆうかさんありがとうございます!リクエストにお応えして、私がメモしていたものですが総悟sideも日を改めてupする予定です!是非ご閲覧ください!^^* (2017年8月19日 23時) (レス) id: 694f30da04 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうか(プロフ) - 沖田さんside見たいです! (2017年8月18日 2時) (レス) id: 0936a2ea26 (このIDを非表示/違反報告)
ももりんご(プロフ) - くくりさん» みたいですね! 怖いですよね……((´д`)) (2017年8月12日 11時) (レス) id: 694f30da04 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ももりんご | 作成日時:2017年7月27日 0時

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