ウソつき偽物カップル、討伐を命ずる【utit】【srr】【AtR】 (ページ20)

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☆ ページ20

「実は……うちの神社に変な奴が住み着いてるみたいで」
『え！？』
「しかも結構厄介なやつで」
『おお……』
「多分、Aが来てくれなかったら俺死んでたかも」

そう言って、そらるは苦笑いをする。
一体、何なの？？

『なにそれ怖っ』
「だからお願い、俺の神社にいる奴祓ってくれない？？」
『うん、わかった！！』
「案内する」

彼はそう言うと、神社の中に入っていった。

「ね、やばくね」
『へぇ……』

中に入るとそこには、黒いモヤのような物体が漂っていた。それはまるで生きているかのようにうねりを上げている。

『うん、絶対良くない、これいつからいるの？』
「分からない」

そらるは首を横に振った。

「学校から帰ってきたら急に……親父に相談しても全然相手にしてくれないし」
『お父さんは見えない人？』
「……うん」

なら、そうだ。こんなものが見えるって言って信じてくれる人の方が少ないだろう。
私だって最初は信じられなかったし。

「始めは手に乗るサイズだったのにどんどん大きくなってって……それで困ってたら、Aのこと思い出して」
『なるほどね、騒ぎが大きくなる前に倒すよ』

そう言って私は家で１番強いとされている大鎌を構えた。大丈夫、私ならやれる。

『いっけぇぇ！』

思いっきり振り下ろすと、真っ二つに斬れた。すると、その瞬間煙のように消えていった。

『ふぅ、これで大丈夫……じゃない！？』