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その日の夜
外がやけに騒がしい
それを聞いて父はフッと口角をあげる
「海賊が来たぞー!!」
父「お前たち、港まで出迎えに行ってくれ」
「『はーい!』」
言われた通り港まで歩く
すると1隻の大きな船が港に入ってくる
それは本の中で見た海賊船そのもの
暫くすると海賊だと思われる人たちが降りてくる
その中心にいるのが……
『あれが、キャプテン・バルボッサ…』
バルボッサ「……君たちは?」
兄「カルロスの息子・カイルです」
『娘のルチアです』
兄「父がバルボッサ海賊団を迎えに行け、と」
バルボッサ「さすがカルロス。よく分かってる。酒場で案内してもらおうか」
『こちらでございます』
兄が先頭で先導を始めるとあたしは急いで最後尾に回る
こういう事は慣れてるつもりだけど憧れの人たちになるとやはり緊張する
後ろに行けば綺麗な女性がいた。見るからにして海賊
女の海賊もいるのか……
?「レディ。名前はなんて言うんだ?」
『ルチア、と申します……あなたは?』
?「あぁ、俺か?俺はトリックだ」
『トリック……変わった名前ですね』
トリック「本名じゃないからな?」
『…………』
トリック「俺は親の顔も知らねぇんだ。気づいたら1人だった」
『そうでしたか……』
これがあたしとトリックの出会い
彼の第一印象は「変わった人」
もっとも、今でもそれは変わらないんだけど……
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作者名:ファンシー | 作成日時:2018年12月1日 12時