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『ヨーホー!』


海風が吹く港町・ポルトパラティーゾ。

なんかこの町にはお宝があるらしいんだが見つからない。

仕方なくお宝探しを中断し、木陰に腰を下ろした。


『あんた達、お宝の在り処を知らないかい?』

村娘「分かんない…。」

『住人が分からないんじゃ無理だね。』

ピーター「おっ、サボりか!」

『暑いんだよ。溶けちまいそうだ。』


1番見つかりたくなかった相手 ピーター。

あたしと同じように木陰に腰を下ろし「あちぃなぁ〜…」とボヤいた。


『あんたチップと一緒じゃなかったのかい?』

ピーター「途中で逸れた。」

『ったく。ほら、行くよ』

ピーター「どこに」

『チップのとこだよ。戻らないと船長がお呼びだ』

ピーター「それ先言って。お前らチップ見なかったか?」

村娘「さっきトリックと一緒だった…」

『トリックに捕まると面倒なんだよな〜』


立ち上がりフラフラと暫く歩くと見えた人影。

間違いない、トリックとチップだ。


『ヨーホー!トリック何やってんだ?』

トリック「あぁ。ガキンチョが…チップ「ガキって言うな!」」

チップ「というかピーターどこ行ってたんだよ!」

ピーター「お前が歩くの遅いから逸れるんだろ!?」

『…はいはい!喧嘩は後にして。船長が呼んでる』

トリック「んじゃ、帰るぞ〜」


ギャーギャーと前で騒ぐピーターとチップに続いてトリックと並んで歩く。

なんか久しぶりだな、こういうの。


『お宝は見つかったかい?』

トリック「いーや。火山の中にあるっていう情報だけだ」

『……黒焦げになっちまうじゃないか!』

トリック「そうなんだよ」

『…で行くのかい?』

トリック「…お前が行ってこい」

『可愛い後輩が黒焦げになってもいいのか!?』

トリック「大丈夫だ。パルクールとかなんとかでチョロっと行ってすぐ帰ってこれんだろ」


トリックはパルクールをなんだと思ってんだ。

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作者名:ファンシー | 作成日時:2018年12月1日 12時

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