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「で、何処行きたいの?
私も余り此処等辺詳しくないけど…」
コンビニの近くで話すものアレな物だから、私達は適当に歩く事にした。
ていうか、早く行かないと事務員の人達に迷惑が…。
「ん〜。仲間とはぐれちゃって…」
「仲間って…。もしかして観光?」
「まぁそうゆうとこ!
それにしても君可愛いね〜」
「善く云われる。
というか話変えんな」
チャラいなこいつ。
話しが全然進まないんだけど。
「実は俺、故郷にいっぱい女の子居んの。
羨ましい?」
「…別に女にモテる貴方なんか羨ましくない」
「いやいや。女の子の方だよ」
両手を後頭部に付け、音符を回りに散らしながら歩く。
邪魔だ。
てか何処行ってるんだよ私達は!!
「で、何処行くの」
「アレ、怒った?」
マジイライラして来たんですけど。
もう近くの河に投げ棄てたいぐらいだ。
「私用事が有るから。
巫山戯てたほったらかすよ」
「あぁぁ〜、ごめんごめん」
絶対悪気ねーよなこいつ。
目がニヤニヤしてるもん。
溜息を吐くと、かなり遠くから私達に手を振る人が居た。
「何あれ」
「んーーっ。
あ、おーーいっ!」
青年も大きくその人に手を振る。
真逆の奇跡の巡り会いだ。
遠くで手を降っていた小柄な男の人が近寄って来て私に笑顔を向ける。
私もそれに合わせてお辞儀。
「何処行ってたんだよ。
みんな待ってるぞ」
青年が云っていた仲間の一人らしい。
それにしても見つかって良かった良かった。
君が手を振らなければ、私は今頃……。
「それじゃあ、ありがとね〜!
えーっと、」
余韻に浸っている私に、おちゃらけた笑顔の青年は手をヒラヒラさせる。
まぁこれで一生の別れになるかもだし、最後ぐらいちゃんとしてあげよう。
私はニッコリ笑って手を振り返した。
「Aです」
「俺はマーク!
マーク・トゥエイン!」
襟を引っ張られながら、マークは私に投げキッス。
片手で粉砕の動作。
「何時か君の事奪うから」
その言葉は私の耳には届かなかった。
数秒後。
代わりにお仲間は聞こえていたようだ。
「コラ。あの人が云ってた奴だよアイツは。
『落書きの娘』」
「知ってるよ。
だから近付いたんじゃないか」
マークはしなやかに男の人の隣に立つ。
「……やっぱ可愛いな〜」
マークはそう舌なめずりをした。
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2キング(プロフ) - 黒九尾*さん» 親の前でいきなり笑ったら凄い目で見られますよね…。私もよくやるので家族から変な人だと認識されてます←更新頑張ります!! (2017年3月12日 20時) (レス) id: 1ed813b825 (このIDを非表示/違反報告)
黒九尾*(プロフ) - メルヘンチックとリアルが全然違って親達の前で吹いてしまった、キャラ達との会話が物凄く面白いです!更新楽しみに待ってます♪ (2017年3月12日 19時) (レス) id: 5efd775a88 (このIDを非表示/違反報告)
2キング(プロフ) - ヲタク様さん» 閲覧ありがとうございます!こちらも引き続き見てくれてとても嬉しいです!応援宜しくお願いします。 (2016年12月26日 13時) (レス) id: 36a5dfc320 (このIDを非表示/違反報告)
ヲタク様(プロフ) - こんにちは!【元】『ミミミの松』です!見れました!凄く面白いです!これからも応援するので、頑張って下さい! (2016年12月18日 21時) (レス) id: 12cd453bfc (このIDを非表示/違反報告)
2キング - リビリンスさん» 有難うございます!乱歩さんが1番やり過ぎてる感じしてますよね……w私自身、乱歩がどうしてあそこまで行ったのか分かりません←←こんな作者ですが、これからも宜しく御願いします!! (2016年11月14日 16時) (レス) id: 09facf1319 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:2キング | 作成日時:2016年8月31日 14時