欠片131 ページ8
二次試験に無事合格し、Aたちはハンター協会所有の飛行船に乗っていた
ネテロの話を聞き流す。疲労困憊しているクラピカに「休まないか」と言われたが断って私はとある場所へと向かっていた
料理人がいる部屋の前に立ってノックをする。すると数秒後に濡れた髪を拭きながら彼女は出てきた
「……何の用よ」
『泊めていただきたく』
「はぁ?」
素っ頓狂な声を出した彼女は部屋に入れてくれた。ソファーに座らされ、紅茶を勧められる
「それはアンタが女だからってこと?」
『……いいえ』
「あ、忠告してあげるけどその男装は女から見ればバレバレよ。鈍い奴が見ればまだいいけど、鋭い奴はもう勘付いてるかもね」
『本題に入らせていただきます』
紅茶に口をつけてからこの場の空気を落ち着かせる
『私はとある事情により、道化師さんから逃げています』
「道化師……ヒソカのことね」
『このままだと私の周りにいる人物に危害が加えられてしまうかもしれません。そしてこの可能性が一番高いのは寝ているときです』
「なるほど。そういうことならいいわよ」
案外あっさりと返事を貰えたことに目を瞬かせる。すると料理人はいたずらっ子のように笑ってから殺気を出したのだ
「アイツにはムカついてんのよ!!試験中ずっと殺気出してきてさ。喧嘩売ってんのよ、アイツは!!」
紅茶を飲みほした彼女は乱暴にカップをテーブルの上に置いた。高い物だろうに、それにはヒビが入ってしまった
「……言っとくけど、あたしはアンタのことが怖いわよ」
不貞腐れた様子で告げられた。言われるだろうと思っていたその言葉を紅茶と共に流し込む
「あの時、あたしのこと殺そうとしたでしょ。一瞬でも、本気で」
『はい。面倒と痛みが嫌いなもので』
「でも踏みとどまった。理由はネテロ会長に邪魔された、ってだけじゃないはずよ」
教えろ、と無言の圧力がかかる。でもこれを教えて何になるのだろう。何にもならない
教えても意味はない。教えたとして、彼女は何も出来ない
『クラピカから離れたくないんです』
「コレの関係じゃないでしょ?」
小指を立てた彼女はもう静かになっている
『はい。彼は私の“目的”には必要不可欠な存在なんですよ』
「利用してるのと同じじゃない」
『その通りですよ。私は彼を利用している』
自嘲気味な笑みが漏れる。それを不愉快そうに彼女は見ていた
『あなたには何も関係ないことだ』
向けられた背中に呼びかける
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イチゴ(プロフ) - ゆきポンさん» ごめんなさい。今から2週間ほど、学校生活が忙しくなるので更新が遅くなってしまいます (2016年9月9日 20時) (レス) id: ecd6285e40 (このIDを非表示/違反報告)
イチゴ(プロフ) - せいちゃんさん» コメント、ありがとうございます!とても励みになります (2016年9月9日 20時) (レス) id: ecd6285e40 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきポン - 続編楽しみです!! 毎日の癒しです~(σ≧▽≦)σ (2016年9月9日 15時) (レス) id: 37851f8854 (このIDを非表示/違反報告)
せいちゃん(プロフ) - 初めてコメントします!ちょっと前から見させてもらってます!!このアプリの中でも1番好きです!!これからも頑張ってください(´˘`*) (2016年9月8日 22時) (レス) id: 88c86e64d1 (このIDを非表示/違反報告)
イチゴ(プロフ) - ゆきポンさん» いつもコメントありがとうございます!ちょっと更新してきますね (2016年9月4日 15時) (レス) id: ecd6285e40 (このIDを非表示/違反報告)
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