�� ページ27
「え？」
「当たり前でしょ。オレと闘る条件は“Aを捕まえること”だよ」
「それは酷いよ♢ね、A♡」
『まず君は誰だ？』
こてん、と首を傾げたAを見てつられたようにオレも首を傾げる。
「え―――っと……ピカソ」
「ヒソカだよ♤」
「ああ、そうだった」
じゃあ行こうかA、と言って飛行船に乗り込もうとしたらピカソに肩を掴まれた。
「なに？」
「闘おうよ♡」
「やだ」
闘う、断る、と何回か問答を続けるか終わる気配がない。オレとしてはさっさとAと家に帰って父さんを説得したいのに。
『ピカソ、そんなに闘いたいなら私が相手をしてやろう』
「いいのかい？」
『ああ。マリオ、マリオ６４、マリオカート、マリオパーティのいずれかになるが。どれがいい？選ばせてやろう！』
「……やっぱりいいや♢」
『イルミ、此奴は変わっているな』
二人で顔を見合わせて、少し不思議に思って。さっきまであんなにAは悲しそうな顔をしていたのに今はなんでもなさそうな表情だ。
これがいい。これでいい。オレ達は、これからもずっと、こんな感じで。
『そうだ、イルミと闘うのは無理だが一人強い奴を知ってるぞ』
にぃ、と隣で彼女は口角を上げる。悪いことを考えている顔だ。
『クロロ=ルシルフル。戦闘能力は極めて高く、頭もキレる幻影旅団団長だ。不足はないだろう』
ヒソカはそれを聞いてAと同じような笑みを浮かべた。かと思ったらじゃあね♢と言ってさっさとどこかへ行ってしまう。本当に気まぐれでおかしな奴だ。
「いいの？クロロって奴、協力者だったんでしょ？」
『そうだな。しかしその途中で私に対して不遜なことを考えていたちょっとの罰だ』
「不遜なこと？」
教えてよ、と言えば内緒だ、と返された。
「えー気になる」
『教えたらお前はクロロを殺しに行きかねんからな』
「殺しちゃダメなの？」
『お前の怒る顔は見たくないと言っているのだ』
ずるい。Aはこういうことを天然で言ってしまう。もうオレは怒れないじゃないか。
銀髪が月光を反射する。その色はいつかに見た父さんのそれとはまた違った輝きを放っていた。
その背を追って空港へと向かう。執事たちに警戒態勢を解くように指示をして、飛行船を手配させた。
『そうだ、イルミ』
「ん？」
『ただいま』
「おかえり」
やっと双子に戻れたことが嬉しくて、しょうがなくて。目元を少しだけ擦った。
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だいふくさん(プロフ) - 展開、夢主ちゃんの念能力の設定とても凝っていて凄いなと思いました。クロロの頭目らしい余裕ある思考や振る舞い、フェイタンの少し不器用なところがたまらんです。イチゴさんの文章がとても好きです（語彙力無くて上手く表せないのですが）。これからも応援しています (2019年1月31日 21時) (
レス) id: e941665527 (このIDを非表示/違反報告)
コンパイルエラー(プロフ) - 続きが早く読みたい！ (2019年1月21日 14時) (レス) id: 8e7827f170 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 楽しみに待ってます！ (2018年10月21日 19時) (レス) id: 2f8f38bf2c (このIDを非表示/違反報告)
南雲藍琉(プロフ) - 続編、それも原作沿いとわかり、狂喜乱舞しております。主の性格も、回りとの関係性も大好きなのでとても嬉しいです。3月４月？勿論待ちますとも。イルミとクロロとの会話でニヤニヤしました。 (2018年10月7日 19時) (レス) id: 2e644448cf (このIDを非表示/違反報告)
琥珀くん(プロフ) - 復帰楽しみに待ってます。イチゴさんの作品は全部好きで読ませてもらってます。この作品も大好きです。続きが読める日を楽しみに待ってます！ (2018年10月7日 14時) (レス) id: 2f4db1a1c5 (このIDを非表示/違反報告)
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