運命の糸 (ページ14)

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ここは。ページ14

チシヤさんについて行っただけなのに何故か体を縛られている。

私はマンションでのゲームが終わったあとチシヤさんについて行くことを決心した。
『連れてってください』

そういった後チシヤさんが両手を広げるからハグして欲しいのかと思った。

『ハグして欲しいんですか？』

「んー？そうかも」

『はぁ？』

「試しにこっちに来てみる？」

口角を上げる顔がどこか色気があってドキッとしてしまった。
彼に流されるがまま体を密着する。
その瞬間お腹に衝撃が走り意識を手放した。
目を開けると何故か体が縛られている

『はぁ、ほんとに馬鹿だ…』

自分の無防備さに呆れていると1人の男が喋り出す。

「チシヤからの紹介は珍しいなぁ」

『…』

サングラスにアロハ？？なんだこいつ。

「君は元の世界に戻りたいか？」

『元の世界…』

現世はそんなに甘くない。
顔が良いからってすぐ調子に乗って食事に誘ってくるやつや、自分の仕事を押し付けてくる人。分かりやすく悪口を言ってくる人。
私の周りにはそんな人ばっかり。そんな人達と付き合っていかなければならない生活に戻りたいのか。

戻りたくない。だからってこの世界では生きたくない。

こんな世界よりかはマシだ。

『戻りたい…』

「そうか」

「もし戻れると言ったらどうする？」