▼STORY.15 ページ15
『んーっ...』
安心感のある暖かい温もりと懐かしい匂いに目を覚ます。
隣には気持ちよさそうに眠るグル氏が居て、
綺麗な顔立ちに似合う透き通るような金髪と白い肌は、窓から差し込む光に照らされてキラキラしていて、至近距離にいるグル氏に見とれてしまう。
彼のサラサラとした髪に触れると、絡むこと無く毛先までするりと指が通る。
gr「...ん.....A？」
グル氏は眠そうに目を開き、寝起きでより一層低くなった声で私の名前を呼ぶ。
『あ、ごめんね。起こしちゃった？』
gr「いや、大丈夫や。...おはよ」
『ん、おはよう』
グル氏は先に起き上がると、私の背中に手を回して起こしてくれる。
衣服越しでも分かるグル氏の大きな手と私を支える力は強くて、グル氏も男の人なんだって実感してしまう。
gr「Aちゃんと飯食ってるか？軽過ぎ」
『食べてるよ。ゾムくんの被害にも遭ってるもん』
私がそう言えば、「Aが太っても俺が面倒見たるから安心してええで」なんて言い始めるから、私はグル氏の頬を軽く抓る。
gr「痛っ、」
『グル氏が悪いんだよ』
痛がるグル氏が面白くて私が笑っていると、グル氏もそんな私を見て笑ってくれるから、今日の天気みたく私の心も明るく晴れ渡っていく様だった。
tn「グルさん、Aおはよ」
gr「『おはよう』」
グル氏と一緒に一階へ降りていくと、朝食当番のトン氏が手際良く1人で調理をしていた。
『ねぇ、何で1人で作ってるの？』
朝食当番のトン氏のペアは鬱くん。しかしその鬱くんの姿が見えない。
tn「体調悪いみたいやで」
gr「…またか」
鬱くんは昔から頻繁に体調を崩していて、その度に皆で交互に看病をしていた。
『私様子見てくるよ』
そう告げて再び２階に上がり鬱くんの部屋のドアを小さくノックする。
『鬱くん』
ドアを開けた鬱くんの頬は微かに赤くて首筋や額には汗が滲んでいる。
『大丈夫？』
ut「ん...ちょっと熱っぽい。」
掠れた声でそう言う鬱くんはとても辛そうだから、しんぺいさんの元に薬を貰いに行こうと鬱くんに背を向けて、
『しんぺいさんから薬貰ってくるよ』
そう言って鬱くんから離れようとした私の腕を熱い腕に掴まれる。
ut「A、ここにおってや...」
振り返って鬱くんを見ても、前髪で隠れて表情は分からない。
でも、その弱々しい声音から私はしんぺいさんの元に行くのをやめて鬱くんをベッドに連れて行く。
横になった鬱くんの手を握ると握り返してきて、私の顔を見ながらゆっくり眠りについていった。
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呉城 莉李。(プロフ) - ともさん» こんばんは！コメントありがとうございます^^*確認させて頂きました所、主人公のセリフだった為修正させて頂きました！気が付かなかったので教えて頂けて助かりました（ ；∀；）ありがとうございます！ (2018年11月11日 19時) (
レス) id: 96018d2087 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 初めまして。小説の投稿お疲れ様です。１つ質問させてください。【STORY.13】の「お待たせ。〜」の台詞がグルッペンさんになってるんですけど、主人公であってますか？ (2018年11月10日 5時) (レス) id: 327d15f941 (このIDを非表示/違反報告)
パス(PASU) - 呉城 莉李。さん» いえいえ!!! 更新、お疲れ様です!!! (2018年8月16日 21時) (レス) id: e5858196b1 (このIDを非表示/違反報告)
呉城 莉李。(プロフ) - パス(PASU)さん» わざわざありがとうございます（ ；∀；）探してみますね！笑笑 (2018年8月16日 16時) (レス) id: 2c8da04070 (このIDを非表示/違反報告)
パス(PASU) - 呉城 莉李。さん» 覚えてないです… ただただ可愛かったのを覚えています((((((( (2018年8月16日 5時) (レス) id: e5858196b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：呉城莉李。 | 作成日時：2018年4月1日 11時
