▽覚悟 ページ15
静まり返ったバスの中。
少しでも力を入れたら壊れてしまいそうな程に頼りなく、華奢な肩を抱きしめると微かに寝息が聞こえる。
起こさないようにそっと離れて隣に視線を向けると、気持ち良さそうに眠る女の子の姿。
そんなAが"男"扱いされ続けていた理由が、本当に彼女だけが悪いのか不思議で仕方がない。
そんな事を考えているうちにいつしか深い眠りに落ちていった。
学校に到着してその場で解散。
A、大先生、櫻井は親が迎えに来るとの事で、俺は生徒が疎らな通学路を1人で歩く。
途中で喉が渇きコンビニに入ると…
｢あ、Aの友達。ここで待ってて良かった｣
俺はそいつを見るなりしかめっ面を浮かべたに違いない。
そんな俺に反してAの幼馴染は、先程とは別人のように人懐っこい笑顔を向けるのに顔が引きつる。
kn｢お前なんでここに居るん？｣
｢君に話があるから急いで来たんだよ。Aの事で｣
Aの名前を呼んだ幼馴染の表情が一瞬複雑そうに見えたが、直ぐにまた笑顔に戻ったので気の所為だと思う事にして俺はそいつとコンビニを出た。
｢君さ、Aの事知った上で一緒に居んの？｣
そいつと近くの公園に場所を移し、ベンチに腰掛けると同時に真剣な眼差しで俺の目を見据える。
｢君にはAを受け止められないよ。もしアイツの事好きなら、やめな｣
なんや、お前。
そう思ったのがそのまま口から出る。
kn｢Aの事を傷付けた奴が何言ってるん？｣
そいつは困ったように笑うと、
｢Aから聞いたんだ。
実はさ、俺ずっとAが好きだったんだ｣
なんて想像の斜め上の返事。
kn「...は？」
｢アイツの事を可愛いって言う奴が増えて、それ以上可愛くなって欲しくなくて傷付けた。
似合わないって嘘ついたら、男扱いしたら...そうすればする程に傷付けてる事分かってたけど止められなかった｣
そう呟いた幼馴染は下唇を噛み締め後悔を嘆く。
kn｢分かってたのに、止めへんかったんや？｣
後悔しても遅いやろ。そんな気持ちが篭もり声が低くなる。
｢止められなかった。今更手遅れだと思った。そんな事無かったのに...結果、それでアイツを追い込んで本物の男みたくしたのは間接的にも、直接的にも俺だ｣
気になる言い方をする幼馴染を黙って一瞥する。
｢もし、本気でアイツの事が好きなら。
アイツの過去も受け止められる覚悟はあるか？｣
俺はそいつを睨み付けて、
kn｢そんな餓鬼くせぇ事するお前よりはな｣
と答えた。
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チャコ○ - バリ続き楽しみです…めちゃくちゃ面白いです… (2022年1月27日 10時) (
レス) @page17 id: 160a7ef55b (このIDを非表示/違反報告)
呉城 莉李。(プロフ) - あやめさん» 初めまして(*^^*)お読み頂きありがとうございます！嬉しいお言葉頂けたので更新頑張れそうです！ありがとうございます(´∀`) (2018年8月25日 20時) (レス) id: 96018d2087 (このIDを非表示/違反報告)
あやめ(プロフ) - はじめまして！！とても素敵な作品ですね好きです！！！！(唐突)更新がんばってください！！！！！めっちゃ楽しみに待ってます！！！ (2018年8月25日 2時) (レス) id: 2e9cde5e4d (このIDを非表示/違反報告)
呉城 莉李。(プロフ) - 兎危@緑君は天使です。これ絶対←さん» コメントありがとうございます（ ；∀；）！有難いお言葉ばかり頂けて嬉しいです！お読み頂きありがとうございます(´∀`)！ (2018年7月28日 11時) (レス) id: 96018d2087 (このIDを非表示/違反報告)
兎危@緑君は天使です。これ絶対← - シッマアアアア！((シッマ可愛いし夢主可愛いし大先生なんか有能だし佳奈ちゃんは可愛いし...神作品ですね知ってます (2018年7月28日 10時) (レス) id: 556657c7c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：呉城 莉李。 | 作成日時：2018年7月10日 1時
