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炭治郎達の機能回復訓練の手伝いや、言われた通り、師匠の代わりに通常任務をこなしていた。
師匠が出発した数日後の夕暮れ、師匠の鎹鴉が飛んできた。
私の肩に留まった鎹鴉の喉元を撫でてあげると、誇らしげに手紙が括られた足を上げる。
『ご苦労様!』
手紙の内容は、
無限列車で多くの人が消えている
先に送った剣士達との連絡も途絶えた。
明日の晩の汽車に俺も乗り込む。
Aも来てくれ。
駅で待つ。
との事だった。
師匠と無限列車の駅で落ち合えば良いって事だから…
煉獄家からなら、明日の昼前に出たら間に合うな。
柱である師匠が出ていかなければならならなくなったのだ。
気を引き締めて明日の任務に取り掛かろう。
お館様はお見通しのようで、今晩の任務は、警備担当区域の巡回の任務しかなかった。
朝方帰宅し、仮眠を取りそしたら出発しようと計画を立て夜の任務の準備にあたったのだった。
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『槇寿郎さん、行って参ります!』
「…。」
背中越しに挨拶をする。
返事が返ってきたことはないが、煉獄家から出て行く時は、挨拶は欠かさない。
槇寿郎さんも、特に声をかけてくるなとは言わないし。
実は、気に掛けてくれてるんじゃないか?と密かに思ってみたり。
帰ってきた時も声はかける。
返事はないけど。
槇寿郎さんも柱であった人が何故ここまでなったのかは分からない。
槇寿郎さんからしてみたら、全くの赤の他人の私が変に口を突っ込む訳にもいかない。
でも、いつか…
『…みんな笑顔で、食卓が囲めたらな。』
そう願わない日はない。
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門先まで見送ってくれるのは、千寿郎だ。
「Aさん、お気を付けていってらっしゃいませ。」
『うん!師匠と一緒なんだ!すぐに帰ってくるよ!』
「兄上にもよろしくお伝え下さい。帰る前に文を出して頂ければ、ご飯作って待ってますから!あ、これ、食べて下さいね。」
手渡されたのは、おにぎりだ。
おにぎりって聞くと、いつも鬼斬りと頭で変換される。
千寿郎が、おにぎりを持たせてくれるのは鬼が斬れるようにと願かけをしてくれているのではないかと勝手に思っている。
『千寿郎、いつもありがとう!!では、行ってきます!!』
「はい、いってらっしゃいませ!」
手を振る千寿郎に私も振り返し、駅への道のりを走った。
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こっちゃむ(プロフ) - 柑橘系さん» 柑橘系様、コメントありがとうございます! そんな褒めて頂けるとは!有り難い限りです!実は、本編終了後の方がメインだったりします。笑 楽しんで頂けたのならば、作者冥利につきます。(*^^*) 最後まで目を通して頂き、ありがとうございました!(*^^*) (2020年10月27日 22時) (レス) id: 04ce2c00fd (このIDを非表示/違反報告)
柑橘系 - え、、、??貴方様は天才ですか????本編終了後とかもあるなんて最高じゃないですか!!すごいです!!!尊敬します!! (2020年10月26日 21時) (レス) id: 836661e0c9 (このIDを非表示/違反報告)
こっちゃむ(プロフ) - 飛鳥さん» 飛鳥様、コメントありがとうございます!良く分かりましたね!!(*^^*) 替え歌です!気付いて頂けて嬉しいです(*゚∀゚*) ハッピーエンドで終わらせる事が出来て良かったです(^^) 2人は幸せに暮らしていきます!(^^) 目を通して頂きありがとうございました!(^^) (2020年1月20日 7時) (レス) id: 28f6e76fef (このIDを非表示/違反報告)
飛鳥 - 途中のはやはり紅蓮華の替え歌でしょうか!?最後!!結ばれて良かったです....お幸せに!! (2020年1月18日 23時) (レス) id: b31001c27f (このIDを非表示/違反報告)
こっちゃむ(プロフ) - ロアさん» ロア様、コメントありがとうございます!(*^^*) 予想外でしたか?(^^) 楽しんで頂けたみたいで、大変光栄です! 最後まで目を通して下さりありがとうございました!良いお年をお迎えください(*^^*) (2019年12月24日 14時) (レス) id: d587bb3c17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こっちゃむ | 作成日時:2019年12月2日 2時