検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:325 hit

呪術 現パロ 悠宿双子 その他設定有り ページ11

.




「まだ、小さいのに…可哀想ね。」

「誰が引き取る?」

「双子でしょう?」

「1人ずつは可哀想じゃない?」

「1人…悠仁君なら引き取れるけど…2人引き取る余裕はないわ。」

「宿儺君は、ちょっと気難しいって言うじゃないか。親が亡くなったと言うのに、泣きもしないみたいだし。」

「2人で施設に入ってもらうか?」




ひそひそと、母親側の親族の話し声が聞こえた。




座敷の隅で2人肩を寄せ合っている小さな存在を見つめる。
悠仁は、目にいっぱいの涙を浮かべて泣くのを我慢している。その片手に宿儺の服を握りしめて。
宿儺は、ただ遺影一点を見つめている。




あの2人は、私の12歳も離れた兄さんの子だ。

宿儺は我慢強くて、男前なんだ。良く人を見てる。悠仁は、優しくて、人懐っこくて、可愛いんだ。と、生前兄さんが自慢していた。

兄さんはそんなに喋る人じゃなかったから、子供の自慢話となると饒舌になるから良く覚えている。


かく言う私達兄妹も、親を病気で亡くしている。
両親は駆け落ち同然で結婚したらしく、親族とは疎遠であったため、兄さんとその奥さんが親代わりとなって、面倒を見てくれた。

兄さんは私が13の時に結婚した。
私は18になった時に上京。

私が成人した時に、奥さんが双子を身篭り、無事に出産、順調に成長していく双子を愛でながら、幸せな道を歩んでいたのに…




『…人って、本当、簡単に死ぬんだもんな。』





遺影の中で、幸せそうに笑う兄夫婦を見た。









『ねぇ、悠仁と宿儺。おばちゃん家来る?』



悠仁と宿儺とは、何度か顔は合わせている。
住む場所が仙台と東京だったこともあり、頻繁には会ってないが、知らない顔ではない。

新幹線で2時間ぐらいの距離だが、仕事で忙しくしていたし、正月ぐらいしか会えなかった。



私の声に、あの子まだ25.6でしょ? そんな2人を育てる経済力あるの? 在宅の仕事だって聞いたわよ? 無責任な事を。


など、聞こえたが聞こえないふり。







.

2→←呪術 現パロ 悠宿双子  



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:こっちゃむ | 作成日時:2021年2月2日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。