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友達と別れて1人になり、ぶるりと恐怖に震えた。
“Aに泣きつくな”
宿儺の声が過ぎり、帰り道の途中の廃れた公園でやり過ごせないかと、1人入った。
しゃがみ込み地面に絵を描いてたんだけど…
背後に迫る身の毛がよだつ様な気配。
ゆっくり近付いているようだった。
こっちを通るだけ。僕に気付いてない。
どんどん近くなる気配に
違う、違う、違う。
来るな、来るな、来るな。
どっかいけ！！
絵を描いていた手も震える。
「イヒッ。」
その声と同時に
ペタ
と、僕の頬に冷たい何かが、触れた。
「…、っ、！」
何とか声は堪えた。
だけども、地面を見ていたはずの視界に入り込む何か。
その物体にすーっと、線が入ったかと思うと
ギョロリ
「…っひ！！！」
目が合った。
「イヒヒヒヒッ！」
「うわぁあぁあぁあっ！！！」
呪霊の嬉しそうに笑う声と僕の悲鳴が木霊する。
バッと振り返り視た呪霊に腰を抜かす。
今までは、母さんがすぐに対応してくれてたし、こんなに大きくなかった。
助けて。助けて。
どうすれば！？
「解。」
「！？」
宿儺の声がしたと思ったら、目の前の呪霊が爆ぜた。
ボトボトと、落ちていく呪霊の先に見えたのは
「……弱いな。」
何の足しにもならん。と、不機嫌そうに立つ宿儺だった。
「すく、宿儺ぁあぁっ！！」
「煩い、泣くな。」
「こ、こわがっだあぁあー！！」
「はー、うざ。」
そう言いながらも、僕に近付いた。
はぁー。っと宿儺はもう一度ため息をつき、尻餅をついた僕と目線を合わせるためにしゃがんだ。
「お前が泣くとAが悲しむ。」
ぽんぽん。と頭を撫で、ホラ、掴まれ。と手を差し伸べた。
2人で立ち上がった後も離れる事が無いその手に、僕の涙は止まった。
「ふへへっ。」
「笑っとる場合か。あんな雑魚も倒せんとは。宝の持ち腐れだな。」
「僕も宿儺みたいになれるの？」
「無理だな。俺には遠く及ばん。分を弁えろ。だが、自分の身くらい自分で守れるようになれ。もう、Aに頼るな。」
「分かった。宿儺を倒せるようになる！」
僕をチラッと見やると、フっと鼻で笑った。
「…阿呆。」
そう言った宿儺は、何故かちょっと嬉しそうだった。
その後、宿儺が母さんを説得し僕も呪術を使いこなせる様になるための訓練は、本当過酷なものだった。
態度は悪いし、口も悪い。
だけど、優しくて強い。
宿儺は僕の自慢の兄です。
言ってやんないけどね。
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こっちゃむ(プロフ) - 朧さん» 朧様、コメントありがとうございます！(^^)夢主さんイカれてますので、食べちゃいましたねw 神作品と言って頂けて本当に光栄です。涙までっ！こちらこそ、感謝の気持ちでいっぱいです！また、別の作品で会えることを願ってます！読んで頂きありがとうございました(*^^*) (2021年2月14日 22時) (
レス) id: 04ce2c00fd (このIDを非表示/違反報告)
朧 - こんばんは！神作品を作っていただきありがとうございます。夢主が宿儺の指を食べた所は「え、それヤバナイ？」と思いましたwでも後でまた生きてくれてて良かったと思いました！過去編もめっちゃ泣けました。本当にありがとうございました！ (2021年2月13日 22時) (レス) id: 8589870327 (このIDを非表示/違反報告)
こっちゃむ(プロフ) - 猫人さん» 猫人様、コメントありがとうございます！(*^^*)数ある作品の中から目を通して頂けるだけでも光栄なのに、一気見、神作と、お褒めの言葉、大変嬉しく思います(*^^*) 最後までお付き合い頂きありがとうございました！(^^) (2020年12月29日 10時) (レス) id: 04ce2c00fd (このIDを非表示/違反報告)
猫人(プロフ) - 設定やストーリーがしっかりしていて一気に見てしまいました!とてもおもしろかったです。神作をありがとうございます!! (2020年12月28日 22時) (レス) id: 06ea173e41 (このIDを非表示/違反報告)
こっちゃむ(プロフ) - 雪丗さん» 雪丗様、いつもありがとうございます！この話は終わりは決まってたのです(^^) 書き置きにオチまで載せてしまうとあれかなーと思って載せなかっただけなので！なんて言うか、勢いで書き切りました！！また、改めてメッセージ読ませて頂きますね！(*^^*) (2020年12月16日 17時) (レス) id: 04ce2c00fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こっちゃむ | 作成日時：2020年12月14日 21時
