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冴島side
当直だった私は、夜の徘徊と、患者が全員ちゃんと寝ているのかの確認のために静かな廊下を歩いていた。
ふと、藍沢先生の病室の前で立ち止まる。
……あんなにも、命を助けることに懸命だったのに
そう思いながら、様子を見ようとそっとドアを開けてみると、藍沢先生が、ベッドの上で苦しそうに
呼吸していた。
「!!藍沢先生！」
私は直ぐにナースコールを押し、同じ当直だった
白石先生を呼んだ。
白石先生は直ぐに来てくれて、酸素マスクをつけたら落ち着かせることが出来た。
白石「……いつも魘されてたのよね、こんなひどい過呼吸になったことは無かったんだけど…」
「……そう、ですか…………。」
そんなことを話していると、藍沢先生が目を開けた。
「……藍沢先生、？」
そう声をかければ、藍沢先生はこちらを向いて、
「…………また、消えれなかった」
＿＿＿＿小さかったけれど、確かにそう言った。
「…………藍沢、先生？……そろそろ、話してくれませんか…？話にくければ、男の藤川にでもいいですから。…………まぁ、頼りになるかどうかは別ですけど。」
藍沢「………………。」
話しかけても、返事してくれないことはあの人から聞いていた。
…………けれど、ここまで何も言わないなんて、初めてだろう。
藍沢先生は、無言な時も必ず少しは表情に変化がある。
＿＿＿＿＿＿＿けれど、今は表情は少しも動かず、
眼には光も灯っていない……何も映していない目。
「…………じゃあ、私はもう行きますから。…何かあったら呼んでください。迷惑だなんて、誰も思ってませんから。…………では、おやすみなさい」
私は、そう言ってから白石先生に目で合図をし、
一緒に病室を出た。
白石「……もうそろそろ話してくれないかな、藍沢先生…………。もう、見てられないわ、あんな姿」
辛そうに言う白石先生。
…………藍沢先生は、フェローの時から"他人に迷惑をかけること"を恐れているのは知っていた。
だから、自分を犠牲にしてまでも、他人を守ることもしてきた。
真面目で、敏腕な藍沢先生は、必要なことは必ず、
どんなことでも伝えてくれる。
＿＿＿＿そんな人が、ここまで真実を言うことを拒むなんて、"言いたくない" んじゃない。
"言えない"理由があるのだと、思った。
…………冷たいくせに、心は暖かくて、
みんなが危ない時は、自分を犠牲にして…………、
盾になる。
……たまには、私たちにも、頼って欲しい。
そう思った。
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yuuftykk(プロフ) - さくらもちぱんさん» ありがとうごさいます！！楽しみにしてくれているなんて、とても嬉しいです！！頑張ります！！ (2019年4月4日 14時) (
レス) id: a80528a29b (このIDを非表示/違反報告)
さくらもちぱん - 藍沢先生がかいた手紙とかほんとうに感動しました！毎回楽しみにしています。これからもがんばってください！ (2019年4月4日 14時) (レス) id: cdc2a4987c (このIDを非表示/違反報告)
yuuftykk(プロフ) - 愛子さん» ありがとうございます！！リクエストにお答え出来ていて良かったです！こんな作者ですが、これからもよろしくお願い致します！ (2019年4月4日 9時) (レス) id: a80528a29b (このIDを非表示/違反報告)
愛子(プロフ) - リクエストした話読みました。個人的には、これまでの話の中で一番です。これからもリクエストさせていただきます。 (2019年4月4日 2時) (レス) id: 0fe946f898 (このIDを非表示/違反報告)
yuuftykk(プロフ) - 実桃さん» そんなことを言って頂けて、とても嬉しいです！！毎回読んでくださってありがとうごさいます！頑張ります、！！ (2019年4月4日 0時) (レス) id: a80528a29b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：自鳴琴 | 作成日時：2019年2月18日 21時
