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肆拾漆話 ページ50

「奴等の攻撃だ!莫迦な、何の気配も無かッたぞ!」


「敵が直ぐ近くに居るんだ…!谷崎さん、危険です!」


敦が駆け出した後を追って俺も駆け出す。


「何処だ!糞ッ。ナオミを返せ!」


「谷崎さん!」


『谷崎君!敦!』


いくら叫んでも谷崎君は走るのを辞めない。


「頼むから出て来ておくれ、何処だい?エリス。困ったねぇ」


「退けッ!」


彼は白衣を着た中年男性を押し倒した。


「痛たた…」


「大丈夫ですか?A、谷崎さんをお願い!」


『りょーかい』


見覚えがあるので一瞬立ち止まったが、谷崎君の後を追う。


「見付けたッ!」


彼が一人の少女に手を伸ばすが、少女はぐるり、振り返った。


「遊びましょッ!」


少女がそう云うと、一瞬にして外の景色が違う風景に変わる。


其処は、縫いぐるみや本など沢山の玩具(おもちゃ)があり、お伽噺のような世界だった。


「ようこそ、アンの部屋へ」


其の空間に一人の少女の声が響く。


「あらもう嫌だわ…。こんな沢山の方たちに見詰められて。あたし初対面の方とお話するの苦手なの。でも駄目ね、ちゃんと説明しなくちゃあ皆さんお困りだわ。きっと凄くお困りだわ。…だってこんな見知らぬ所に、突然連れてこられたんですもの。あたしだったら心臓が飛び跳ねて_____」


赤茶色の髪を三つ編みにし、ふんわりと可愛らしい服を着た少女。


「初対面の方とお話するの苦手なの」と云う割にはよく喋る。


「ナオミは何処だ」


喋り続ける少女の話を谷崎君が遮った。


「あら御免なさい。其の説明が最初よね。探偵社の皆さんはあちらよ」


少女が一つの扉を指差すと、其の扉の向こうには無数の手に捕まっている宮沢君とナオミちゃんがいるのが見える。


「賢治君!ナオミ!」


谷崎君が其の扉に駆け寄り、ドアノブを何度も回すが扉は開きそうにない。


「鍵無しでは開かないわ。開くのはあっち」


もう一つの扉を見ると、外の景色が見える。


『外の景色が、静止してる…?』


真逆、此れは_____!


「あたしの名前はモンゴメリ。此処は、あたしの異能力で創った空間なの。でもご安心なさって?其のドアからなら誰でも出られるわ。………お仲間を取り返したくなければ、ですけれど」


にぃ…と少女は不気味に笑った。


如何(どう)する心算(つもり)だ」


「簡単よ。此の部屋のアンと遊んで頂きたいの。_____アン、いらっしゃい」


壁から不気味な人形が現れる。

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匿名part2 - 浅間ってなんかハーフみたいで変 (2018年2月28日 21時) (レス) id: 86c88d0ffc (このIDを非表示/違反報告)
赤影真未(プロフ) - 面白かったです!すぐに続編読みますね! (2017年10月19日 2時) (レス) id: 7f3c790d7e (このIDを非表示/違反報告)
夕月(プロフ) - 匿名さん» 申し訳ありません。まだその様なシーンを出していない為、忘れておりました。速攻で出しますのでご了承ください (2017年5月21日 19時) (レス) id: 5f9b98437e (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - これは同性愛ですよね?BLフラグを立てて下さい。違反の対象となります。 (2017年5月21日 19時) (レス) id: 8d53b1880e (このIDを非表示/違反報告)
マロンクリーム - 面白いです!楽しみに待ってます(`・ω・´)頑張ってください! (2017年5月20日 5時) (レス) id: 9f03df5593 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: x他1人 | 作成日時:2017年1月9日 23時

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