肆拾伍話 たえまなく過去へ押し戻されながら ページ48
「マフィアの通信記録に
『「組合」…?』
「実在するのか?組合は都市伝説の類だぞ。構成員は政財界や軍閥の要職を担う一方で、裏では膨大な資金力と異能力で数多の謀を底巧む秘密結社_____まるで三文小説の悪玉だ。第一そんな連中が、何故敦を?」
きっと「本」を狙ってんだな、彼奴等も。
「直接訊くしかないね。逢うのは難しいだろうけど。巧く相手の裏をかけば_____」
「た、大変です!」
谷崎君が扉を開けて入ってくる。
其の顔からは焦りが見え、社内に緊張が走る。
窓が音を立てて揺れ始めた。
着地したヘリコプターから金髪の男性が出てくる。
「先手を取られたね」
『胸糞悪い…』
客室に男が入り、社長と話を始めた。
何の話をしているか判んねぇし、録音してぇ…。
がちゃりと客室の扉が開き男が出て来た。
「明日の朝刊にメッセージを載せる。よく見ておけ、
そう云い、扉を閉めると俺と目が合う。
「君は……やぁ、久し振りだね。イシュ_____」
苗字を云いそうな男_____もとい、フランシス・スコット・キー・フィッツジェラルドを睨んだ。
『ぶっ殺,すぞ、スコット。さっさと出て行け』
「おっと、探偵社では此の名は厳禁だったかな?また来るよ」
小さく手を振ったスコットは宮沢の後を追って出て行く。
『ったく…』
近くに人がいなかったから良いものの、聞かれてたらどうすんだ。
『「組合」と対決か……。やだなァ』
溜息をついて椅子へ体重を預ける。
『そろそろ潮時かな』
俺が"探偵社員"として此処にいられるのは何時までなんだろう。
『早く帰りて』
寂しいとか、悲しいとかの感情はない。
フェーヂャに、会いたい。
_____ただ、其れだけだ。
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匿名part2 - 浅間ってなんかハーフみたいで変 (2018年2月28日 21時) (レス) id: 86c88d0ffc (このIDを非表示/違反報告)
赤影真未(プロフ) - 面白かったです!すぐに続編読みますね! (2017年10月19日 2時) (レス) id: 7f3c790d7e (このIDを非表示/違反報告)
夕月(プロフ) - 匿名さん» 申し訳ありません。まだその様なシーンを出していない為、忘れておりました。速攻で出しますのでご了承ください (2017年5月21日 19時) (レス) id: 5f9b98437e (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - これは同性愛ですよね?BLフラグを立てて下さい。違反の対象となります。 (2017年5月21日 19時) (レス) id: 8d53b1880e (このIDを非表示/違反報告)
マロンクリーム - 面白いです!楽しみに待ってます(`・ω・´)頑張ってください! (2017年5月20日 5時) (レス) id: 9f03df5593 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:曉 x他1人 | 作成日時:2017年1月9日 23時