弐拾弐話 ページ24
「アハハ、其れは脅かされましたねェ」
金髪の女性を後ろを歩きながら、先程の話をしている。
「笑い事じゃないですよう。兇悪なマフィアとか、直ぐに死,ぬとか…。とんでもない処に入っちゃった」
『太宰に会ったのが運の付きだったな、敦』
俺と敦は溜息をついた。
「まぁまぁ。ボクでも続けられるくらいだから大丈夫ですッて」
『………谷崎君も能力者なんだろ?どんな力なんだ?』
「や、あんまり期待しないで下さいよ。戦闘向きじゃ、ないンですから」
「うふふ……兄様の能力、素敵ですよ。ナオミあれ大好き」
「止めなって、ナオミ………こんな処で」
ナオミちゃんが谷崎君に抱き着く。
そんな彼女を谷崎君は止めるように促した。
「あらァ……口応え?生意気な口は、どの口かしら?」
つッ…と顎の
「着きました」
まるで会話を全て聞いてなかったかのように、女性は裏路地を指差した。
奥に進むにつれ、谷崎君の顔がけわしくなる。
「_______おかしい。本当に此処なンですか?ええと」
「樋口です」
「樋口さん。無法者と云うのは臆病な連中で…大抵、取引場所に逃げ道を用意しておくモノです。でも此処はほら、捕り方があっちから来たら逃げ場がない」
谷崎君が俺達の歩いてきた方向を指差す。
_______樋口さんの口角があがったのを俺は見逃さなかった。
「その通りです。失礼とは存じますが、嵌めさせて頂きました。私の目的は貴方がたです」
彼女は髪の毛をお団子に纏め、携帯を取り出す。
「芥川先輩?予定通り捕らえました。此れより、処分します」
「芥川……だって?」
敦と谷崎君の顔が引き攣った。
「我が主の為_______此処で死,んで頂きます」
樋口さんが、両手の銃を谷崎君に向ける。
「こいつ…!」
「ポートマフィア……!」
発砲音が裏路地に響いた。
「兄様……大、丈夫?」
ぱたりぱたり、谷崎君の顔に血が落ちる。
銃弾は谷崎君を庇ったナオミちゃんに全て当たったのだ。
背中から大量の血を流しながら彼女は谷崎君の方へ倒れる。
「ナオミっ!!ナオミっ、ナオミしっかり!ナオミ!ナオミ目ェ開けろ!!!」
谷崎君が彼女の名前を呼びながら体を揺するが反応しない。
「ど…どうしよう。し、止血帯。敦君、止血帯持ってない?いや、まず傷口を洗ッて…。違う、与謝野先生に診せなきゃあ…」
妹が撃たれた所為だろう。
彼は酷く混乱していた。
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匿名part2 - 浅間ってなんかハーフみたいで変 (2018年2月28日 21時) (レス) id: 86c88d0ffc (このIDを非表示/違反報告)
赤影真未(プロフ) - 面白かったです!すぐに続編読みますね! (2017年10月19日 2時) (レス) id: 7f3c790d7e (このIDを非表示/違反報告)
夕月(プロフ) - 匿名さん» 申し訳ありません。まだその様なシーンを出していない為、忘れておりました。速攻で出しますのでご了承ください (2017年5月21日 19時) (レス) id: 5f9b98437e (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - これは同性愛ですよね?BLフラグを立てて下さい。違反の対象となります。 (2017年5月21日 19時) (レス) id: 8d53b1880e (このIDを非表示/違反報告)
マロンクリーム - 面白いです!楽しみに待ってます(`・ω・´)頑張ってください! (2017年5月20日 5時) (レス) id: 9f03df5593 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:曉 x他1人 | 作成日時:2017年1月9日 23時