拾玖話 ヨコハマ ギャングスタァ パラダヰス ページ21
「すみませんでした!」
_______喫茶「うずまき」にて。
机に両手をあてて其れに当たりそうなくらいまで頭を下げる犯人君。
………もとい、谷崎潤一郎君。
「へ?」
「その、試験とはいえ、失礼な事を」
「あぁ、いえ、いいんですよ」
入社試験にて、爆弾魔役の犯人をやりきった谷崎君。
迫真の演技には俺も吃驚したな。
「なにを謝る事がある。あれも仕事のうちだ、谷崎」
「国木田君も気障に決まっていたねぇ。『独歩吟客』!」
太宰が目頭に指をおき、国木田の真似をする。
『くはっ』
「ばっ……違う!あれは事前の手筈通りにやっただけで。笑うな、貴様ァ!」
くつくつと笑っていると国木田は1つ咳をした。
「ともかくだ小僧共。貴様等も今日から探偵社の一隅。ゆえに周りに迷惑を振りまき、社の看板を汚す真似はするな。俺も他の皆もその事を徹底している。なぁ、太宰」
フェーヂャなら自由にやらせてくれるのになぁ。
「あの美人な給仕さんに「死,にたいから首締めて」って頼んだら応えてくれるかなぁ」
「黙れ迷惑噴射器」
『国木田ってよくそんな渾名考えれるな』
「というか貴様、呼び捨てにするな。歳上は敬うべきだぞ」
『え、俺24なんだけど』
「「「え!?」」」
『え』
太宰と国木田、其れから敦までもが目を見開いている。
どんだけ俺は童顔ってか幼く見えるんだよ。
「そ、そうか…。其れはすみませんでした」
『やめろ、気色悪い。敬語とかなくていいよ』
ひらひら、手を振ると国木田は納得がいかなさそうな顔で頷いた。
「ええと、改めて自己紹介すると…ボクは谷崎。探偵社で手代みたいな事をやっです。そンで此方が」
「妹のナオミですわ」
谷崎君の腕に抱き着くナオミちゃん。
「兄様の事なら、なんでも知ってますの」
「きょ………兄妹ですか?本当に?」
『似てねぇな』
「勿論、どこまでも血の繋がった兄妹でしてよ?此のあたりの躯つきなんて本当にそっくりで………ねぇ、兄様?」
うっとりとした顔をしながらナオミちゃんは谷崎君の服の中に手を入れる。
びくりと、彼の肩が揺れた。
「……貴様等、こいつらに関しては深く追求するな」
『りょーかい』
敦は知りたがり…じゃねぇけど仕方ねぇか。
ほら、今だって。
「そういえば…皆さんは探偵社に入る前は何を?」
敦が質問した瞬間、皆が静かになった。
「?」
「何をしてたと思う?」
『は?』
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匿名part2 - 浅間ってなんかハーフみたいで変 (2018年2月28日 21時) (レス) id: 86c88d0ffc (このIDを非表示/違反報告)
赤影真未(プロフ) - 面白かったです!すぐに続編読みますね! (2017年10月19日 2時) (レス) id: 7f3c790d7e (このIDを非表示/違反報告)
夕月(プロフ) - 匿名さん» 申し訳ありません。まだその様なシーンを出していない為、忘れておりました。速攻で出しますのでご了承ください (2017年5月21日 19時) (レス) id: 5f9b98437e (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - これは同性愛ですよね?BLフラグを立てて下さい。違反の対象となります。 (2017年5月21日 19時) (レス) id: 8d53b1880e (このIDを非表示/違反報告)
マロンクリーム - 面白いです!楽しみに待ってます(`・ω・´)頑張ってください! (2017年5月20日 5時) (レス) id: 9f03df5593 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:曉 x他1人 | 作成日時:2017年1月9日 23時