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拾捌話 ページ20

社長は俺達を見下ろし、息を吐く。


「太宰に一任する」


そう云うと彼は踵を返して奥の部屋に姿を消した。


「合格だってさ」


「つ、つまり……?僕達に斡旋する仕事っていうのは、此処の……?」


くすり、笑った太宰が手を広げる。


「武装探偵社へようこそ」


「うふ、宜しくお願いしますわ」


「い、痛い。そこ痛いってば。ナオミごめんごめんって!」


『其れ…』


俺が指差したのはマネキンの手。


多分、敦を転ばす為に使ったものだろう。


「ぼ、僕とAを試す為だけに……こんな大掛かりな事を」


尻餅をつく敦にまた太宰は笑った。


「この位で驚いてちゃ、身が保たないよ?」


「いやいや!こんな無茶で物騒な職場、僕、無理ですよ!」


「おや、君が無理だと云うなら強制は出来ないね。………A君はどうする?」


『俺は…』


敦を一瞥してから、爆弾を一瞥した。


「しかし、君が住んでる社員寮引き払わないと。あと寮の食事と電話の払いもあるけど……大丈夫?」


唖然としてる敦の目に、涙が溜まる。


無一文だもんなぁ、敦。


「Aはどうするの…?」


『俺はやるよ。仕事も家もないしな』


フェーヂャには悪いけど、暫くお世話になるか。


「うぅ………やります!」


敦は涙が溜った目で皆を見上げる。


「ねェ、ねェ。御主人様ァ」

何処からか、俺に語りかけてくる声。


「本当にいいのォ?ボク、知らないよォ?」

聞こえない振りをしながら、探偵社の皆を見た。


「探偵社の下にある、うずまきにでも行こうか」


「太宰にしてはいい事を云うな。賛成だ」


「なら行こうか。敦君、A君」


「はいっ!」


『_______判った』

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匿名part2 - 浅間ってなんかハーフみたいで変 (2018年2月28日 21時) (レス) id: 86c88d0ffc (このIDを非表示/違反報告)
赤影真未(プロフ) - 面白かったです!すぐに続編読みますね! (2017年10月19日 2時) (レス) id: 7f3c790d7e (このIDを非表示/違反報告)
夕月(プロフ) - 匿名さん» 申し訳ありません。まだその様なシーンを出していない為、忘れておりました。速攻で出しますのでご了承ください (2017年5月21日 19時) (レス) id: 5f9b98437e (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - これは同性愛ですよね?BLフラグを立てて下さい。違反の対象となります。 (2017年5月21日 19時) (レス) id: 8d53b1880e (このIDを非表示/違反報告)
マロンクリーム - 面白いです!楽しみに待ってます(`・ω・´)頑張ってください! (2017年5月20日 5時) (レス) id: 9f03df5593 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: x他1人 | 作成日時:2017年1月9日 23時

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