れもん哀歌

16-Do ページ16

中「三澄が心配することは無い」

三「そう言われて はいそうですか安心しましたってなると思います？
自分宛だと言い切る根拠があるんですよね」


二人で所長室に入っていくのを見て

少しずつ三澄班と距離を縮める姿に安心を覚えた

音を立てないようにそっとオフィスに入って鍵をとって早足でその場を去る






『あれ？三澄班は？』

中「上だ」

『なーんだ この前の佐野さんのお子さんの話聞きたかった〜』

中「ちっこいほうはうるさかった」

『そーゆうこと言わないの！
あーあ 私学生の頃は30までに子供産んで専業主婦しながら心に決めた男性を二人で待つのが夢だったんだけどなぁ』

神「意外ですね 堂本さんは小さい子が苦手かと思ってましたよ」

『だいっすきですよ
自分の子なら尚更可愛いんだろうなぁ』

中「…それなら 結婚するか」

神「あらっ」

中「金魚が片付いたら きっと」

『そうだね ありがとう』

神「うわぁぁ！おめでとうございます！お祝いしなくちゃ」

『ありがとうございます 所長 でもまだ籍も入れてないので』


系ちゃんは私と結婚なんかしない

だって 系ちゃんは犯人を見つけて殺 す気でいるのに

離れ離れになってしまうのに 結婚なんかできない

それとも 系ちゃんが出てくるのをまつの？

そんなのいつになるか分からない

両親からも早く孫の顔が見たいって言われてるのに

長いこと待たせられないよ





中堂 系金魚が出た

堂本A了解






佐野さんの件が解決した次の日

いつも通り出勤して 残った書類を片そうと思っていたのに

ラボの入口で耳にしたのは衝撃的な言葉だった


三「中堂さんは誰を殺 したんですか

殺 してないとしたら なぜ疑われて逮捕されたんですか
証拠不十分で釈放された中堂さんを日彰医大は解雇した その経歴を神倉さんが知らないはずがない」


ミコトが系ちゃんのことをどこまで知っているのか

怖くなった

昨夜の系ちゃんの動きまで知ってるなんて

行動力に戦いた



『神倉さん…私が 話します』


会議室に場所を移し

私は1つ 大きく息を吸って

未だに鮮明に思い出すあの日のことを話し始めた

17-Do→←15-Do

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す