れもん哀歌

6-Do 修正 ページ6

『栄養バランス傾くよ』

中「そんなのいちいち気にしてられるか」

『帰って来ればいいのに』

中「そんな暇ない」

『そっか ならできる限り私が作ってくるね』


その言葉にちょっと嬉しそうに微笑んだのは

気の所為じゃないと思う



騒ぎがどんどん大きくなる中

私は貯めに貯めた貯金で

バイクを買いに来ていた



「ありがとうございましたー！」


2時間ほど悩んで決めたのは

ちょっとゴツめの PCX150

うん いい買い物だった

るんるんでバイクに跨ると夜の道に繰り出した




翌日

久々の休日を充実させようと朝から美容院に行って

買ったばかりの愛車とともに 撤廃されるスクラップ置き場に来ていた


『たしか…あった』


目の前には枯れた花束と夕希子さんの絵本

紫のバーベナの花束をそっと置いた


『夕希子さん お久しぶりです
系ちゃん連れてこれなくてごめんなさい 今仕事が忙しいみたいで
金魚の件をまだ追ってるんですけど あんまり進展もなくて まだまだ時間がかかりそうです

このお花 バーベナって言うんです
花言葉は
I weep for you.(私はあなたに同情します。)
Regret(後悔)

私の気持ちにぴったり
ずっと 後悔してるんです
今までの人生すべてを』


そこまで話した時

後からヒステリックな声が響く


「夕希子に何の用っ…!!まだ 夕希子を苦しめるつもりなの!?」


振り返るとそこには夕希子さんのご両親


『…お久しぶりです』

「二度と来ないでくれといったはずだ」

『すみません 少しお時間いただけないでしょうか』

「お前にやる時間なんてない」

『お願いします!!夕希子さんは連続殺人に巻き込まれた可能性があるんです!!』

「言い訳なんて聞きたくない!!早く帰れ!!この人殺しっ!!」


置かれた花束を掴んだ夕希子さんのお父さんは

それを強く私に投げつける

私を睨みつけて涙を浮かべる夕希子さんのお母さんは

手に持っていたペットボトルの中身を私にかける

これくらいで 夕希子さんからあの人を取ったことが許されるなら

いくらでも耐えられると思った

地面に散らばった花を拾って 頭を下げる


きっともう ここに来ることもないんだろうな




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ドラマと食い違う箇所があった為、変更させていただきました。

多少の違和感には目をつぶっていただけると幸いです。

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