10 ページ10
由伸side
第一印象は見ていて飽きない人だった
当然、野球選手はファンと関わる機会なんて限りなく０に近い
しかしあまりにも感情が昂ったのか内野席なのにゲームセットの瞬間立ち上がって周りに白い目で見られたり、外野で応援してるのかと思えば必死に応援してる姿を高頻度でビジョンに映し出されて恥ずかしくなって隠れる所を毎回見せられては覚えないわけがなかった
それがいつしか｢あの人見に来てないかな｣なんて試合前に探すのが俺のルーティーンの1部にもなるなんて誰が予想出来ただろう
｢颯一郎選手と握手しちゃった、暫くは手もお風呂も入れないよこれは！｣
｢いやいや汚い汚い｣
入団して5年目にして初めて宮崎での春季キャンプに彼女が現れた
内心、めちゃくちゃ嬉しかったし壁当てが雑になるくらい緊張したりもしたぐらいには意識しっぱなしだった
｢…俺らしくないなぁ｣
｢悩めるお年頃なのは分かるけど、練習はちゃんとしようね由伸くん｣
｢颯一郎、お前もまだまだなんだからファンに媚び売ってないでさっさと練習しろや｣
｢その言い方はないだろー？俺も最近着々と実力評価されてるんだから｣
｢その証拠にさっき可愛い子と握手してきた！あの子は見る目あるねーってうわっ、何その目怖いな｣
｢…お前は恋愛に求める条件とかある？｣
｢そんな明確に出てこないけどお互い好きなら何でもいいんじゃない？｣
｢立場とか気にする問題ではないからな、俺は察しがいいからわかったけどあの福也さんのユニ着た子のこと気になってるでしょ｣
「キモすぎ、なんでわかんねん」
好きに理由なんてない
颯一郎がそれを遠回しに伝えてくれたおかげで区切りができた
俺は諦めが悪いからあの人にしっかり振られるまでは好きで居続けてしまう
なら、今出来ること全てやってみるしかないと覚悟を決めて手につかなくなった練習を始める
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 437人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
がぎ - 更新たのしみにしてます… ·͜·♡ (6月13日 21時) (
レス) @page17 id: e5c212d885 (このIDを非表示/違反報告)
塩漬け。(プロフ) - コメントありがとうございます!!当方学生でして毎日更新との形は少し難しいかもしれませんが書ける時に沢山書きますのでよろしくお願いします〜!! (5月19日 19時) (レス) id: b7a2b42f32 (このIDを非表示/違反報告)
namana(プロフ) - 続きが気になり過ぎま〜す(^o^)楽しみにしてます！更新頑張ってください！！ (5月19日 11時) (レス) @page8 id: d093819d6e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：塩漬け。 | 作成日時：2023年5月16日 17時
