家出少女は何故か文ストの世界にトリップしました!2

名探偵とお供9 ページ4

太宰「うん、あれはね…… 。
彼女には交際相手はいないって話だったよね。
でも彼女の腕時計は海外銘柄ものだ。

独り身の女性が自分用に買う品じゃあない。
それに巡査の腕時計も同じ機種の紳士用だった。」

中島「じゃあ……あの2人は…。」

そう… あの2人は…… 。

太宰「早朝の呼び出しに化粧もせずに駆けつける、そして同じ機種の腕時計………


2人は恋人同士だったのだよ。

職場にも秘密のね。」

その時の杉本淳さんの気持ちは
どうだったんだろう。

自分の大切な人を殺してしまった。
その時の気持ちは…。

太宰「だから、彼は彼女の顔を蹴って砕けなかったんだ。
そうしないとマフィアの仕業に
見せかけられないと判っていても。」

その悲しさは計り知れないものだったと思う。
太宰「それを見抜く能力もそれが異能力ならば
それはただの現象だ、
それ以上でもそれ以下でもない。
それは本人の推理力とすれば話は別だ、
乱歩さんの過去に解決した事件は十や二十ではない、
それら全ての事件において
一見しただのわずかな情報から真相を一瞬で見抜きそして
唯の一度も推理を外さなかったことになる。
実に偉大な御仁だね。」

乱歩さんは本当に凄い思う。

乱歩「ほら！案内係！僕一人じゃ探偵社に帰れないでしょうがー！」

中島「なんとなくわかりました。」

太宰「？」

中島「探偵社の皆んなが乱歩さんを信頼してる理由が。」

「そうですね！」



そうして乱歩さんは不敵に笑う。


乱歩「僕がよければ全てよし!」



乱歩さんはやっぱり乱歩さんだ。








探偵とお供

終わり

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