哀しみと歯車と帽子【文スト】

13.異変 side中也 ページ14

―同時刻―



「A……？」

突如こだました銃声に、一瞬彼奴が撃たれたのかと錯覚する。

(否、まさかな……。近くには芥川達も付いてる…)

過ったモノを振り払おうとしていると。









標的(ターゲット)が生きている事に気付いた。


「――――――！」

「あっ……!?何故彼のジジイが立ってる!?…Aが撃った筈じゃねェのか!?」


何を言っているのかなんて此所(ここ)からじゃ全然分からないが、確かに生きている。


(嘘だろ……………?)





後々首領(ボス)に説教食らうのを承知で持ち場から離れて走った。


階段を駆け降り乍(ながら)様子を見ていても男はずっとシャンとしていて、其奴が撃たれる動きは無く、其のまさかが的中した事を知らせていた。



「畜生ッ!!」



＊＊＊

そうそう、Aはみっちり樋口さんに銃の扱いを教えて貰ったんだそうですよ。

教わる代わりに、樋口さんの恋バナに付き合うって条件で。(笑) Kotoha

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