検索窓
今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:12,161 hit

4 ページ4

「俺、1か月くらい新人研修に付き合わなきゃいけなくて」

『1か月も?』

「しかも場所がイタリアなんだ」

『海外なんですね…』

「心配?」

『うん…、いろいろ』

「連絡入れるよ」

『気を付けてね』

「了解」






それから数日後、彼はイタリアに旅立った。




「藤本、最近元気ないけど何かあったか?」

『先輩…、夫が研修で1か月帰ってこないんです』

「あ、ごめん。牟呂だったな(笑)新婚でそれはつらいよなー」




何かあればいつでも言えよー と声をかけてくれた先輩は、報告書に追われる私にコーヒーを入れてくれた。









「悪い。泊めてくれ」

『…は?』




明日の休日は何をしようか考えながら夕食を作っていると、チャイムが鳴った。


モニターには知った顔が映っていて、何事かと玄関を開けた第一声がこれだ。




「安室がへまをやらかしてな」

『同一人物でしょ』

「安室のファンが、安室の家を突き止めて家に入れないんだ」

『珍しい失敗ですね。何かあったんですか?』

「…あったといえばあったな。心ここにあらずなことが」

『あの降谷さんが。へー』

「…」

『降谷の家はどうしたんですか』

「…とりあえず入れてくれ」





「お前、料理できるんだな」

『一応妻ですから』

「…苗字、なんだったかな」

『牟呂(むろ)です。牟呂A』

「ほぉー」

『降谷さんは?結婚の予定とかないんですか』

「僕は職業柄、個人を守ることは難しいからな」

『そう』

「だが、君を見ていると結婚もいいなと思えてくるよ」

『刺激になりました?』

「いい意味でも悪い意味でもな」

5→←3



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (2 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
5人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:エナガ | 作成日時:2018年10月31日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。