甘美で、それはきっと幻想 ページ35
瞼の裏が白くなってきて、うっすらと目を開ける。
全く覚醒していかない頭はガンガンと頭痛がして、重い。
あぁ、また朝が来てしまったのかと考えながら目のピントを合わせる。
が、
(………………は？)
目の前には、顔の整った男性の顔。
すやすやと心地よさそうに眠るその男性は、物凄く愛おしくて……じゃない！！！！！
なんで私ここにいんの？！
てか、服は？？
私…やらかしてないよね！？(いろんな意味で)
てか、誰！！！！？、？
パニックになりながらも服を確認する。
と、目の前の男性のものなのか凄く大きめのパーカーが着せられている。
そして、ふと視線を落とすと、私の手が握られている事が分かる。相手は当然その男性。
ガバッ！！！
とその手を羞恥心から離そうとするが、がっちりと握られていてそれは叶わなかった。
顔がどんどん暑くなっていくのが分かる。
手を外そうとわたわたしているとそれに気がついたのか男性が目を開けた。
そして寝ぼけたようにベッドの側にあるメガネを探り当て、かける。
その姿は髪型は崩れているものの少しきつい目付きとお馴染みのメガネ。
私の頭の中で該当する人がさっきより容易く見つかる。
『あっ……赤間先輩ー！？！？？』
朝からバカでかい声を上げられた赤間先輩は一瞬顔を顰めてから私に気づき、手を離してから頬を赤く染め始めた。
tn｢A！？いやこれは…てか、お前、もしかしてなんも覚えてないん？！｣
慌てたような赤間先輩。
てか名前呼びー！！？！
いつから変わったの？？
こんなカオスな状況でも、名前呼びに不覚にもキュンとしてしまう自分、なんて情けないんだ。
『えと……あの、ちょっとまって…下さい』
とりあえず、情報が過多すぎる。
とにかく整理する時間が欲しかった。
…まずはこの酷い頭痛から想像するに飲んだくれたのだろうと予想する。
そこからじわりじわりと昨日の夜の事が断片的に思い出される。
｢Aー？大丈夫か？｣
こちらを覗き込む心配そうな顔。
｢なぁ、頼ってええんやで。じゃないと、俺も苦しいねん。｣
私の頭を優しく撫でる大きい手。
｢こっちおいで、A｣
腕を広げ、甘美に私の名前を呼ぶ声。
『ねぇ、先輩…？』
『いかんといてくださいよ、』
お酒に溺れた弱い弱い私脳の奥の方から少しずつ引き出されていく、吐くほど甘い、記憶。
ーーそう、あれは昨日の夜のこと。
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文月(プロフ) - nanashiさん» こちらこそ、ありがとうございました！素敵と言ってくださって本当に嬉しい限りです。これからも精進して参ります！！ (2019年8月26日 20時) (
レス) id: c5e4d02de3 (このIDを非表示/違反報告)
nanashi - はあぁ神…ドキドキしながらも、とても楽しんで読めました！素敵な作品をありがとうございました！ (2019年8月26日 20時) (レス) id: 4b0cf5f6ca (このIDを非表示/違反報告)
文月(プロフ) - 珊瑚珠さん» キャー！珊瑚礁様だー！！もうこれから全面にファンということを押し出していくんで！はい！！見てくださってありがとうございました！！ (2019年8月26日 19時) (レス) id: c5e4d02de3 (このIDを非表示/違反報告)
文月(プロフ) - かなぐ＄anさん» 無理とは(哲学)w応援ありがとうございました！！ (2019年8月26日 19時) (レス) id: c5e4d02de3 (このIDを非表示/違反報告)
文月(プロフ) - みるくさん» ありがとうございます！！応援してくれるというお言葉、本当に励みになりました！！ (2019年8月26日 19時) (レス) id: c5e4d02de3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：文月 | 作成日時：2019年1月22日 23時
