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俺のトス ページ18

〜試合前日の早朝練〜

「あ、おはようございます菅原先輩」
「おーおはよう橘。お、今日は珍しく続いてるな」
「はい!まだ一回も落としてないんですよ!」
橘はそう言って自慢げに笑う。
日向が上達するの嬉しいんだな。

それから10分以上一度もボールは落ちていない。

寝坊してきた田中とじっと見守る。
日向上手くなってる。
バレー好きで好きで堪らないって感じだもんな、1人で練習してた時と違って今は違う。
練習も楽しいから、上達も早いのか。

「影山がトス上げた!」

「日向にとっては特別なことなんだろうな」

隣で見ていた橘は中学の時の日向を知ってるから、俺達より感慨深いんだろうな。目に涙を浮かべてドヤ顔して笑ってる。
良い子だな。


「明日勝つぞ」

「あ・・・あ当たり前 ・・・だ、ゲボー!!!」
「日向が吐いたー!!」
「ぎゃー!!!」
感動もそこそこに、朝から後始末が大変だった。


〜日向〜

「ゆっくり息して〜」
背中さすってる千景の手があったかい。
「うう・・・ごめん千景・・・俺カッコ悪い・・・」
「翔陽はかっこいいよ。へへ、さっきだって、あの影山にトス上げさせてたじゃん!やったね!」
「おう!トス上がった。俺のトス!」
手がビリビリしてボールの感触が残ってる。
気持ちよかった。

自販機で買ってきてくれたコーンスープを一口飲む。
熱いからゆっくり飲みなって隣に座ってくれた。
「朝から動き過ぎて胃がびっくりしたんだよ。後からお腹空くやつ」
「大丈夫!俺弁当2個ある」
「急に食べないでゆっくり良く噛むべし!」
「おう!」

俺いっぱい話したい事あったのに、中学の最期の試合とか、後輩が出来た事とか、いっぱい。
でも何か今はそう言うんじゃなくて、
練習また付き合って欲しいとか
明日の試合の事とか
バレー部の事とか
一緒のチームになるのが嬉しくて、これからの事ばっか出てくる。

「へへへへ!明日の試合楽しみにしてろよ!」
「うん。楽しみにしてる。明日もいっぱい飛べ!」
こうやって笑い合えるのやっぱ良いな!

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作品ジャンル:恋愛
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作者名:球技大会 | 作成日時:2019年9月9日 19時

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