【d!】転校したら最強の生徒会を倒さなきゃいけなくなった件 (ページ41)

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第39話　ラッキールーザー◆主人公/第3者視点ページ41

翌朝。
遅刻ギリギリ、朝礼の5分前に学校に到着した。
だって昨日疲れたんだも～ん！！全身筋肉痛だよ！！
まさかあんなに頑張った翌日に学校あると思わんじゃん…試験休みみたいなのあっても良くない！？

『おはようございま…』
sha「おっそ！！やっと来た！」
『え？』

教室に着くと、なぜか中央の私の席にシャオロンが座っていた。
周りの皆はそれに戸惑いつつ緊張しているようで、小声のざわめきの中にシャオロンが居るのは奇妙な光景だった。

sha「俺朝イチからここに居ったのに！」
『なんで朝イチから私の席座ってんの！！？』
sha「昨日のお礼言いに来てん」

え…めちゃめちゃ律儀じゃん…！？
朝イチから張り込んでたって…そこまでされる程のことはしてないんだが…

sha「その…一応セイマと、仲直り出来た」
『本当に！？そっか…！良かったね！』
sha「他にも…わざわざ試練前から、俺の状態セーブしてくれてたんやろ？復活さしてくれたし…ありがとうな」

そう言うシャオロンの顔は本当に嬉しそうで、初めて会った時よりもどこか吹っ切れたように晴れ晴れとしていた。

『どういたしまして！たしかに、半分スロット埋まってる状態で戦うのはキツかったね～！』
sha「せやろなぁ…あれでよく勝てたと思うわ。これでも俺、近距離最強で売ってるし」
『だって勝たないとセイマ君に会わせられないんだもん！！かなり頑張ったよおお…』
sha「あはは…お疲れ」
『でも…おせっかいにならなくて良かった。本当に』

実は、それが一番心配だったんだよね。
セイマ君だけじゃなく、事情を知ってるお祖母さんとお祖父さんにも話を聞かせてもらったから、一度二人で話をした方が絶対いいと思ったんだけど…
シャオロンが変に吹っ切れてたり、超頑固に意地張ってたりしてたらこうはいかなかっただろうね。

sha「…なんか、ようやく負けた気がするわ」
『え？』
sha「それじゃね」

シャオロンは席から立ち上がって、そのまま振り返りもせず教室の外に出ていった。

◆

sha「あ、大先生やん」
ut「シャオロンが生きてる…！」
sha「生きてるよ！てか聞きたいことあんだけど」
ut「なんや？」
sha「お前、Aちゃんに手出してへんよな？」
ut「…へ？」
sha「俺、Aちゃんのこと気に入ってん。絶対手出さんといてな？お前のお古だけは勘弁やわ」

シャオロンが廊下から立ち去ると、鬱は彼の背中を見て呟いた。

ut「えぇ…俺、明後日デートすんねんけど…」