【d!】転校したら最強の生徒会を倒さなきゃいけなくなった件 (ページ39)

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第37話　あの日を取り返す◆sha視点ページ39

「今日、中間試練だったんだって？お疲れ」
sha「ありがとう…セイマは今、何してんの」
「俺は普通科の高校行ってるよ」
sha「そっか…もう警官目指してへんの？」
「警官…？俺、そんな話してたっけ…」

セイマの返答に、心臓が痛いくらい跳ねた。
…そうやった…
死んだ親父に関する記憶消えてるから、親父に憧れて警官目指してたことも忘れてもうたんやった…

「…ごめん。俺、そんな顔させるために来たんじゃなかったのに…」
sha「えっ？」
「…あの時のこと、謝りたくて」

あの時のことって…
え…嘘やろ、ほんまに言うてる？

「本当に、ごめん！！」
sha「そ、そんな…頭下げんでも…」
「俺あの時、現実を受け止め切れなくて、どうしたらいいかわからなくて…！まさか、シャオロンが俺に、異能力使うと思わなくて…」
sha「…あれは、」
「でも！」

開きかけた口を、セイマが遮る。
こんなことは初めてだった。
こいつはいつも、俺の話を聞き終えてからゆっくり喋り出すような奴だったから。

「…シャオロンが、理由なくそんなことするはずないって気づいたんだ。ちゃんと考えればすぐに気づけることだったのに、俺は逃げて、退学まで…」
sha「…セイマ…」
「…きっと、俺がお前にそうさせるだけの何かをしたんだよな」
sha「っそれは違う！！」

俺は、お前を助けるために…

…いや、ちゃうな…

本当に助けたかったんは、俺自身や。
ずっとあの親父のことで苦しみ続けるお前を見て、俺まで苦しくなった。
お前を見て気が滅入る日々が、辛かった。
その苦しみから俺が解放されたかっただけや。
俺の、紛れもないエゴで、お前に異能力を使った。
俺だって謝りたい。いや、謝るべきやと思う。
でもこれを言ったら、お前の罪悪感がまた戻ってしまうかもしれへんから…

sha「…それは、ちゃうから…ほんまに、お前は何も悪くないから…！」

それはただ一つ、間違いないことやから。
頼むから、わかってくれ。
お前はいつだって悪くなかったんやって、伝わってくれ。

「…ふふっ、あははっ」
sha「…へ…？」

な、なんや…なんで笑い出すねん…？
まさか、俺が一回溶かしたせいでラリってもうたとか！？
そんなん、俺償い切れへんやん！！どないしたらええんや！？
ぺ神もちゃんと治癒してくれよ～！！

「大丈夫！俺、ちゃんとわかってるから」
sha「ど、どういうこと…？」
「シャオロン……俺を助けるために、異能力使ったんでしょ？」