第21話 心からの誘い◆ut視点 ページ23
今までは相手が告白してきて彼女にして、その上で能力使ってたから気づいてへんかったけど…
彼女との仲が悪くなるとロープが切れやすくなるってことは、恋愛感情が伴ってないとあかん証な訳で…
ut「前提から間違っとったんか…」
ほんなら、いよいよAちゃんに惚れてもらうしかないなぁ…
…いや、それならいけるやん！
これでも48股のモテ男やで？Aちゃんにどこかしら引っ掛かる要素があるはず。
あ…いいこと思い付いたわ。
ut「じゃあせめて、俺のお願い聞いてくれへん？」
『え、なに…』
ut「中間試練が終わった後、休みあるやろ？そこで俺とデートしてや」
声を裏返して『デートぉお！？』と驚く彼女は、心なしか顔がほんのりと赤い。
これは、Aちゃんがデートそのものや男というものにあまり慣れていない可能性が高い…！
ここで俺が落とせば、しっかりとAちゃんを彼女に出来る！
異能力も強なるし、万が一ミコトちゃんとヨリを戻せなくてもプラマイ０！完璧や！
『いやいや、彼女居るじゃん！？』
ut「普段から48人とデートしてんねんで？今更一人増えたって変わらへんよ」
『ドクズ…』
ut「シャオロンの情報も欲しいやろ？一応アイツは俺の仲間やし、仲間の情報を売るのは憚られるけどぉ…デートしてくれるんやったら、特別に教えてあげるで」
葛藤するAちゃん。
よし…あともう一押しや…！
ut「交換条件みたいに思うかもやけど、俺は純粋にAちゃんと出掛けたいんよ。ただ遊びに行くだけ。それならええやろ？」
ここですかさずニコッと笑って見せると、Aちゃんは暫し悩んだ末に「…それなら、まぁ…」と口を開いた。
『わかった…遊ぶだけだもんね！？浮気に加担してないよね！？』
ut「してへんしてへん」
『その代わり、ちゃんとシャオロンのこと教えてよ！？頼むから！！』
ut「なんでも教えたるって！やった〜Aちゃんとデート〜！」
『デートって言うのヤメテ！！』
よしよし、これも全ては異能のため…
なんて、体では思いつつも、どこかで本心から喜んでいる自分が居た。
『もう今から教えてもらってもいい？時間ある？』
ut「生憎、本日の予定は消えましたんで…」
『…ソウデシタネ…』
ut「っはは、冗談やって！ほんなら、そこの喫茶店にでも入ろか」
ふふん、早速喫茶店デートに持ち込めたな！
今日からちょっとでも惚れさせて、上手いこと持っていこう！俺なら出来る！
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作者名：蜜川 | 作成日時：2022年11月12日 20時
