検索窓
今日:1 hit、昨日:3 hit、合計:185,610 hit

じゅうさん ページ14

Aside





あの日からセンラ先輩と喋る回数がグンと減った、ということは無く寧ろ増えた。
急な展開だけれど、それもまた実は結構いいものだったり。

勿論嫌だなって思っていた。
でもね、先輩と居たら不思議と自然でいられる気がした。


……そんなこと口を滑らしても言えないけどね。




そして今では昼休みに屋上で二人並んでお弁当を食べるのが恒例になっていた。






「A、今日一緒に帰ろうや」





先輩は私のことを呼び捨てにするようになった。






『んー、委員会あるから遅くなるかもしれないです』
「そんなん待ってるって。気ぃ遣わんとって」






少し悩んだけど、たまにはいいか。






『悪いけど、じゃあ宜しくお願いします』





そう言って彼に手を振ってお別れしたときは、何ともなかったんだけどね……






.

その日の帰り道。





「なぁA、」



先輩は遠くを見据えながら言った。







「好きな子っているん?」
『……………は?』






突然のことに反応が遅れる。
横を見ると、いつもより何処か寂し気な目をした先輩がいた。






『好きな子なんていないですよ。そもそもクラスに友達いませんから、ね』





私に友達がいないのは事実だ。
元々友達付き合い苦手っていうのもある。


でも一番の理由はセンラ先輩なんだよ、って思う。

先輩は人気者なのに何故地味な子といるのかってよく耳にする。


最初からあんまり気にしないようにはしていたけれど。




それはきっと、先輩が信じてくれたから。
私が先輩を信じていたから。




そして、先輩と居るのが何よりも楽しいと思っていた自分が居たから。

じゅうよん→←じゅうに



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (148 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
498人がお気に入り
設定タグ:歌い手 , センラ , 浦島坂田船
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

彩雲 朱瑠璃 - 読みました!すごかったです!文才が!とっっってもキュンキュンしました!最後の縦読みがすごかったです!感動しました! (2022年1月8日 17時) (レス) id: b1698b1cbf (このIDを非表示/違反報告)
CIEL☆(プロフ) - 大崎 奏葉さん» 伝わったよ大丈夫!!◎ 推しは尊いものです!!! (2020年3月9日 19時) (レス) id: 6daf1523f9 (このIDを非表示/違反報告)
大崎 奏葉(プロフ) - CIEL☆さん» とにかくキュンキュンしたって言いたかったの! てか、推しが尊い← (2020年3月9日 19時) (レス) id: 289cb6b285 (このIDを非表示/違反報告)
CIEL☆(プロフ) - 大崎 奏葉さん» かなはちゃんありがと!! 縦読みあたし好きなんよ……!! 楽しいから使ってみて〜!! キュンキュンの……キュン言いすぎて何か分かんない 笑笑 (2020年3月9日 19時) (レス) id: 6daf1523f9 (このIDを非表示/違反報告)
大崎 奏葉(プロフ) - 文才あるわ……縦読み、今度使ってみようかな! あと、キュンキュンのキュンのキュンしたよ!←え (2020年3月9日 19時) (レス) id: 289cb6b285 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:CIEL☆ | 作成日時:2019年3月28日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。