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七十枚目 ページ24

Aside


黒子にとって交流戦は成功で終わったらしい。
まあしょっぱなから転んだりしたらしいけど、まあほら、最後良ければすべてよしということだ。


そんな黒子が一軍に馴染んできた頃、部活の前に担任の有井先生に呼び出された。

呼び出されるのはだいぶ久しぶりで、また説教か、と私はさつきちゃんに遅くなることを伝え呼び出された数学準備室へ行った。



「久しぶりに呼び出された」

「まぁな、あの頃は週四で呼び出してたからな」

「ほんと多すぎですよ」

「呼び出される行動を作りすぎなんだよ!」



有井先生はガシガシと頭をかき、はあっとため息を吐く。



「最近私真面目だと思うんですけど。サボる頻度も減ったし」

「確かにそうだ、最初と比べたらな。職員室でも変わったと話題に出てるよ」

「ふーん」

「部活も真面目に取り組んでるそうじゃないか。俺の授業よりも」

「そっすね」

「お前…」



私はただ正直なことを言ったまでなのに睨まれた。

興味のあることに集中して何が悪い。

それにしてもなぜ、以前よりもましになった私を呼び出したのか。



「…やっぱりソレは取らないのか」

「布団ですか?ええもちろん。何度言ったらわかるのやら」



真剣な声で何を言うんだ。

やれやれ、と声に出さずとも手で表現すれば近くにあった長い定規を手に取り頭を叩かれた。
地味に痛いんだよソレ。



「帝光は他の学校より校則は緩い、が山梨のその姿はアウトなんだよ。…お前だけを特別扱いなんてできない。だが山梨がその恰好をしていることがだんだん…この学校では当たり前のことになってきている。」

「特別扱い、ね」



この学校の先生が私に会う度注意したのは、入学して二週間くらいだった。

多分校長か、理事長あたりに何か言われたんじゃないだろうか。私のお家関係で。

そこはありがたいんだけどねぇ、おばあ様。


しかしこの担任だけは会えば一日一回は注意してくるのだ。


…きっと、私に目をかけてくれてるってことだって、何となく感じてる。



けど取るわけにはいかない、取りたくない。


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こたきんぐ(プロフ) - 。さん» お返事遅くなりすみません!いいえ…完結ではありません…続きます…また近々ぼちぼちあげます(泣) ありがとうございます! (2022年11月7日 23時) (レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
- 面白くてイッキ見しちゃいました!ちなみにこれは完結なんですか? (2022年10月30日 22時) (レス) @page36 id: 309377f64b (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - (名前)まいさん» ありがとうございます!ぼちぼちやってきます…!! (2021年8月28日 12時) (レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
(名前)まい(プロフ) - 最高 (2021年8月14日 22時) (レス) id: ec16fd7069 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - ぼた餅さん» ありがとうございます!お返事遅くなり申し訳ないです…。ほんと自分のペースになるんですが頑張らせていただきます! (2020年8月16日 17時) (レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/  
作成日時:2020年5月23日 20時

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