六十七枚目 ページ21
Aside
「皆、ほっとけなかったんだよ」
さつきちゃんにもう一度言われ、ふと考える。
友達…私、赤司や緑間、紫原と青峰とも友達なのか?
いつの間にか、そんな関係になっていたってこと?
「……変な奴ら」
「はは、それAちゃんが言っちゃうんだ」
「さつきちゃん!?」
「嘘嘘ごめんごめん、あはは」
絶対本音だった。
まあ間違ってないし、さつきちゃんが笑っているなら、いいや。
___
そして一月。
寒さも本格的になってきて、マフラー、ひざ掛け、手袋、布団と私の防寒具もしっかりしてきた。
一月と言えば黒子の一軍試験があって、特別形式のだったんだけど黒子は無事受かった。
だから今日から黒子が一軍へ来る。
私は試験を見届けたわけじゃないからどんなだったかは知らないけど、黒子の良さを引き出したやり方だってことは事前に赤司から教えてもらった。
「Aちゃ〜ん、黒子君って子が新しく一軍入ることになったの聞いたよね?その子を今から迎えに行くから、一緒に行こう!」
さつきちゃんがいつも通り私のクラスまで迎えに来た。
黒子を迎えに行くというので、私は布団の中で頷き、隣に並んだ。
一月にもなれば私がさつきちゃんと一緒にいても、バスケ部のやつらと一緒にいても周りが何か言ってくることはなくなった。
私が布団を被っていることも日常となり、学校の人たちにはそれが通常だと認識され、遠巻きにされるままだが悪口や呼び出しなどはほぼなくなった。
「黒子君っていますか〜?」
さつきちゃんが黒子のクラスの扉のそばで声を張る。
すると気づかぬ間に黒子は目の前にいて、二人して驚いた。
うわっ、相変わらず影薄。
体育の時さえも気づかなかったから、…前より薄くなった?
「久しぶりに話しますね、山梨さん」
「そうだね。…遅かったじゃんくるの」
「お待たせしました」
私より、待ってるやつが他にいる。
いまだに心臓がバクバクしているさつきちゃんと、前より無表情になった黒子と一生に一軍の体育館へ向かった。
.
635人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「黒子のバスケ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
こたきんぐ(プロフ) - 。さん» お返事遅くなりすみません!いいえ…完結ではありません…続きます…また近々ぼちぼちあげます(泣) ありがとうございます! (2022年11月7日 23時) (レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
。 - 面白くてイッキ見しちゃいました!ちなみにこれは完結なんですか? (2022年10月30日 22時) (レス) @page36 id: 309377f64b (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - (名前)まいさん» ありがとうございます!ぼちぼちやってきます…!! (2021年8月28日 12時) (レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
(名前)まい(プロフ) - 最高 (2021年8月14日 22時) (レス) id: ec16fd7069 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - ぼた餅さん» ありがとうございます!お返事遅くなり申し訳ないです…。ほんと自分のペースになるんですが頑張らせていただきます! (2020年8月16日 17時) (レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時:2020年5月23日 20時