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「…彼らとは、私が高校一年生の時に出会ったんです。私が入学の初っ端から学校で迷子になっちゃって、案内してもらって、それから絡んでくれるようになって。
いつの間にか、休日遊びに行く仲になってました」
何を思ったのか、私はぽつりぽつりと彼らの思い出を口に出した。
彼らの生きていた証拠を、思い出の証拠を確かめるように。
「先輩たちが大学に行ってからも、ちょくちょく遊んでたんです。私の卒業式も祝いに来てくれました。
私は専門学校に行ったので彼らとは違う大学だったけど、私が20歳を迎えた時には一緒にお酒を飲みに行きました。
松田先輩ってば、調子乗って飲みすぎて、萩原先輩が文句言いながらタクシー乗せて、って」
「……」
「そう、それで二人は警察学校に行ったんです。その間は一度も連絡取らずでしたけど、卒業して少ししてから三人でまた飲みに行きました。
二人からはその時仲良くなった仲間たちの話をいっぱい聞きました。
いつも笑顔で明るい男性のこととか、射撃が上手くて、仲の良い幼なじみを抑える役の人とか、ふふ、それでその幼なじみの人はよく松田先輩と喧嘩してたんだって萩原先輩は笑ってました。松田先輩は舌打ちしてたけど。
…たくさん、話したんです。たくさん。
……その日の飲み会が、私が萩原先輩にあった最後の日になりました」
安室さんはただ静かに聞いていた。
私はそのまま、目元がじんとなりながらも話を続ける。
「松田先輩から電話が来て、訃報を知らされました」
電話口から聞こえた声は今も覚えている。
声は震え、私にどうにか萩原先輩のことを伝えようと言葉を紡ぐが文脈はぐちゃぐちゃ。
電話口からでもわかった、彼が泣いていること。
彼の泣き声を聞いたのは、それが最初で最後だった。
「それから数年して、松田先輩と私はまた飲みに行きました。色んな話をして、その時なにか覚悟したような顔をしていたことを未だ覚えています。
そしたまたその日が、松田先輩と会った、最後の日に」
彼も萩原先輩と同じ犯人に、殺された。
親友と同じ運命を辿った。
私の大切で大好きな人達は、私の前からいなくなった。
いつの間にか零れていた大粒の涙を、安室さんがそっとハンカチで拭ってくれた。
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礼 - すっごく面白いです！続き楽しみに待ってます！ (2021年12月12日 8時) (
レス) @page38 id: 1125244af9 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - ぱるむさん» 流れは一通り書いているのですがちゃんとした文字に起こすのがすごく手間取っていまして…、ぼちぼち頑張っていきたいです！ありがとうございます！ (2021年8月28日 12時) (レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - アイスあるさん» ありがとうございます！！返信遅くなってごめんなさい、マイペースですがぼちぼちやっていきます！ (2021年8月28日 12時) (レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
ぱるむ - 復活待ってます！すごく面白かったです！ (2021年2月15日 18時) (レス) id: 4fbbe91aff (このIDを非表示/違反報告)
アイスある - めっちゃ面白いです！更新頑張ってください！ (2020年5月27日 18時) (レス) id: 38b2fa8d4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こたきんぐ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時：2019年9月6日 17時
