225Q ページ37
Aside
「…ふへー!喉乾いた!!」
第2Qが終わると、小金井先輩がそう言って息を着いた。
気持ちは分かる、緊張感がこっちにまで伝わってくるし、会場の熱気がすごい。
「……なんか買ってきましょうか?」
「じゃ俺ポカリ!」
「俺も」
「え」
「なっちゃんレモンね!」
「ビール!」
「誰だいつも酒頼むバカは!!やめろ!てかもう一年全員買い出し!!」
いいだしっぺの黒子だけではなく、監督の指示で俺たち一年は席をたち自動販売機へ飲み物を買いに行く。
買い終わったと思ったら黒子が居なくて、正直二秒ではぐれた。
「先行ってて、黒子探してくる。自分と黒子の分だけ俺が持ってるから」
「わかったー」
二本のペットボトルを持って、外に出る。
すると、黒子と涼太がいて、二人は何か話して別れていた。
俺は涼太の方へ行く。
「涼太」
「A…!」
コイツが俺を見る目は落ち着いていて、いつものワンコな涼太は居ない。
そりゃそうか、今涼太は青峰のスタイルを模倣しようとしている。集中していたのだ、邪魔してしまったかな。
「頑張れ、なんて言わないよ俺」
「ヒドッ!?」
「だって、涼太はもう頑張ってるじゃん」
にこりと成長した幼馴染みに笑みを向けると、涼太も同じように眉を下げて俺に笑みを返した。
「…A、黒子っちにも言ったんスけどね。中学の時の勝つ試合が当たり前だった時より、勝てるかどうか分からない今の方が、気持ちイイよ」
「……そっか」
幼馴染みの発言に、俺はただそう一言返した。
じゃあ俺行くっス、と言う涼太に手を振り俺も黒子の元へ行き、後ろから声をかける。
「迎えに来たんだけどなぁ」
「…長崎君。すみません」
俺たちは無言で座っていた席へ帰る。
おせーよと同期に言われ、ごめんごめんと軽く謝罪を送る。
丁度第3Qが始まるところで、ギリギリ帰って来れてよかった。
後半戦、いきなり涼太の速攻で始まった。
今吉さんが行かせまいと立ちはだかるが、青峰のような交わし方で抜いた。
でもまだ、涼太は青峰の模倣は出来ていない。
涼太の口元はずっと動いていて、何か一人でブツブツと呟き、自分の中のイメージを整理しているようだった。
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ラッキーアイテム
長崎君の枕
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こたきんぐ(プロフ) - Lawさん» ありがとうございます!お待たせしました…、がんばりますっ (2020年5月24日 10時) (レス) id: f2404a4c45 (このIDを非表示/違反報告)
Law - とても面白いです!続きが気になります!頑張ってください! (2020年5月13日 0時) (レス) id: 6c5845ecc3 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - れすれさん» ううありがとうございます……続編までしばしお待ちください…!!頑張ります!!! (2020年3月11日 9時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)
れすれ(プロフ) - とても面白いです!!もう何回も読み直してます!応援してます。頑張ってください!!!! (2020年2月24日 9時) (レス) id: de6337fd23 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - アオさん» ありがとうございます!出来るといいな…。手作りいいですねぇ、私も手作り食べたいです!多めに買うのあるあるですねw続編は少々お待ちをっ! (2020年2月15日 12時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時:2018年11月2日 20時