200Q ページ12
Aside
「テツ君、借りてもいいですか?」
「え…あ、うん」
「あとなっちゃんも、後でいいかな」
「うん、いいよ」
まずは黒子の番、その間俺はシャワーを浴びて、制服に着替える。
そのころにはもう黒子との話は終わってて、次は俺の番。
「…なっちゃん、誰にもどこ行くか話してくれないからさぁ」
「ごめんね、本当は、バスケやめようとしてて…誰にも知られずに高校生活を、って」
「それを、テツ君に止められたんだ」
「うん」
そっか、っと儚く笑うさっちゃんは先ほどのわいわい騒いでいた人とは思えない。
「今回は偵察も兼ねてきた感じなんだよね」
「うん、もちろんなっちゃんとテツ君に会えるから張り切ってきたわけなんだけど」
どう張り切ってきたのかは聞かないでおこう。
さっちゃんも黒子と話し終わったき、瞬時に制服に着替えていて、目のやり場に困る恰好をしていなくて少し助かった。
「…蘭さんってさ」
「俺の兄だよ」
俺と違って、天才な兄。
「迷惑かけて無い?アイツ、絶対さっちゃんに言い寄ったでしょ」
「あー…うーん、大丈夫―?」
「大丈夫じゃないよね、また絞めとくから」
「なっちゃん笑顔でそんなこと言われたら怖いよ!?」
蘭はそんなことしても懲りないやつだけど。
ふぅっとため息を吐くと、さっちゃんは苦笑いを零し、口を開く。
「蘭さんって、なっちゃんと全然似てないよね」
「…うん」
「接してて思ったの。
彼は、本気を出さない。
…練習だって、周りから見ればしてるって思うけど、ちゃんと見てしまえば、全然力をだしてなくて」
「蘭はさぼるのがうまいんだ。それに、努力をしなくたって、なんでも簡単にこなせてしまう」
「…だから、なっちゃんとは全然違う。なっちゃんは、昔から努力家で…本当、凄い選手だ」
だからバスケやめなくてよかった。
なんて笑うので、俺もつられて笑う。
さっちゃんは、久しぶりに話したかっただけだから、と言って帰って行こうとしたが、思わず止めた。
「さっちゃん、青峰に、勝つから。このチームで」
「…うん」
さっちゃんは笑顔を置いて、今度は本当に帰っていった。
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こたきんぐ(プロフ) - Lawさん» ありがとうございます!お待たせしました…、がんばりますっ (2020年5月24日 10時) (レス) id: f2404a4c45 (このIDを非表示/違反報告)
Law - とても面白いです!続きが気になります!頑張ってください! (2020年5月13日 0時) (レス) id: 6c5845ecc3 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - れすれさん» ううありがとうございます……続編までしばしお待ちください…!!頑張ります!!! (2020年3月11日 9時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)
れすれ(プロフ) - とても面白いです!!もう何回も読み直してます!応援してます。頑張ってください!!!! (2020年2月24日 9時) (レス) id: de6337fd23 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - アオさん» ありがとうございます!出来るといいな…。手作りいいですねぇ、私も手作り食べたいです!多めに買うのあるあるですねw続編は少々お待ちをっ! (2020年2月15日 12時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時:2018年11月2日 20時