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Aside
仕事がきれいに終わり、買い物へ行こうと歩いて近くのスーパーに寄った。
その時は雨が降っていなくて、晴れていたから歩いて来たのだが、帰りにタイミング悪くザァザァと勢いよく雨が降ってきてしまった。
「…にわか雨…。なんと運が悪い」
両手には重いビニール袋。
調子に乗って買いすぎたのだ、今日に限って…本当に運が悪い。
そして今日は折り畳み傘が入っているバックを持ってきていない。
昨日なら入っていたのに…いや、入っていたとしても傘をさせていたかはわからない。
本当に買いすぎた、パンパンになったビニール袋が三つだ。
運が悪い、ともう一度呟くとAさん?と聞いたことのある声が背後から聞こえた。
「…沖矢さん」
振り返ると、年中タートルネックで中身が赤井秀一の沖矢さんがいた。
沖矢さんの両手には、私と同様重そうなビニール袋が握られていた。
「…乗っていきますか?」
「…お言葉に甘えたいです」
私は今の現状から、きっとこの選択が一番得策だったので、素直に甘えた。
にわか雨だとしても、荷物が重いのだ。卵入ってるし、割れたら大変だし。
私達は沖矢さんの車まで少し早足に向かい、後ろの席に荷物をおかせてもらって、私は助手席に乗せてもらった。
「本当に、助かります…」
「いいや、気にしないでくれ。家、どこだ?」
二人きりになった瞬間、敬語が解かれ赤井秀一の言葉使いになる。
私はそのことについてはあえて触れず、ポアロの履歴書に書いた方の住所を赤井さんに教えた。
「案外あっさりと教えてくれるものだな」
「そこは第二の家です。安易に本当の家を人に教えるものじゃないので」
「相変わらずガードが堅いのはいい事だ」
「…、それはそうと私と降谷、赤井さんのせいで大喧嘩中なんですけど」
「…ほお?なかなか面白いことになっているじゃないか、聞かせてくれ」
凄く拳を振り下ろしたい気分だったけれど、今やってしまえば事故る確率が上がるので何とか抑えた。
ぜひ、私を褒めてくれ。
「私と赤井さんが体の関係を持ってるって、勘違いしてるんです」
「…君は、なんというかサラッとそういうことを言うんだな」
「そうそういわないですよ失礼な」
私そんなキャラじゃないですもん。
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さち - おもしろくて続きが気になります。よろしくお願いします。 (2019年4月6日 16時) (レス) id: a3a6f8d111 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - はなさん» はじめまして!ありがとうございます(/ω\)私生活に落ち着きがもう少しでできるので、がんばって、更新します! (2019年3月15日 12時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - はじめまして!一気に全部読んでしまいました!とてもドストライクなお話で素敵すぎて大好きです!!更新とても大変なことだとは思いますがこれからも応援しています♪ (2019年3月15日 12時) (レス) id: 43ab538aea (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - れさん» ありがとうございますっ!近いうちに更新させていただきます!頑張ります! (2019年2月12日 20時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)
れ - 全部一気にみちゃいましたら!凄いおもしろいです!待ってます、つぎの更新! (2019年1月20日 19時) (レス) id: de813ae323 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時:2018年9月8日 14時